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Vol.72 「型」があなたの迷いをなくし、力を引き出す

最終回は「超特選」を選びます

  • 千野 帽子

  • 堀本 裕樹

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2012年7月27日(金)

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 72回に渡ってご愛読いただきました、ビジネスメディアでは異色の俳句連載「飛び込め!かわずくん」。最終回は、千堀対談の後篇ですよ~。

16人いる! 特選句34席の謎?

連載管理人Y(以下、Y):改めて特選句に戻りましょうか。

千野帽子(以下、千野):兼題は月に1度発表していますから、17回やっているわけですよね。寄せられた投句の中から2人で1句ずつ特選を出すから34席あるわけです。だけど、34の句を集めてみると、作者は16人しかいないんですよ。これがすべてを物語っている。前回の続きで言えば、ちゃんと私と堀やんの話を聞いていたのは、この16人だったんですね、という感じですよ。

Y:特選が多かったのは、ペペ女さん。何と7回です。

堀本裕樹(以下、堀本):2人ともぺぺ女さんの同じ句を特選に選んだこともありましたね。

楽器抱けば二人のここち秋高し

ペペ女

千野:そう、これ、唯一、この回(「日経ビジネスアソシエ」2011年10月18日号に掲載)はね。

Y:雑誌のレイアウトは特選が2つあることを前提にしているので、あわててこの回だけデザイナーさんにお願いして、レイアウトを変えました。

連載管理人A(以下、A):千野さんは初回からぺぺ女さんを選んでいらっしゃるんですね。

千野:そうです。初回からうまい人がいるなと思っていたんです。

堀本:うん。

Y:ぺぺ女さんはどういうところが、ほかの方と比べてぐっと目立ったんでしょう。もしくはお2人の好みなのか。

千野:はっきり、僕の好みの句ですね。たとえばこの句なんて、頓知(とんち)が利いていて。

肝心の枯野が夢に見当たらぬ

ペペ女

これは俺はちょっと悔しかったですよ。「こういうことをやるのは俺だ」と思っていたから。

Y:頓知合戦で負けたと。

千野:そうそう。ちょっと悔しかったですね。

 我々は投句者の名前を見ずに、まず句だけを見ていくんだけれども、投句した句が一次予選に残る率は、たぶんぺぺ女さんが一番高いと思うんですよ。彼女の中で、「これはいいこれはだめ」の判断基準がはっきりしているという感じがします。自分の言葉を他人の目で見ることができる人なんじゃないかと。

 彼女の句は、「ポスト前衛俳句」と言えばいいのかな。いわゆる戦後の前衛俳句が盛んだった時期が1950年代から60年代にかけてありまして、それがいったん収まります。その後前衛俳句の志を継いだ人たちが80年代に登場します。攝津(せっつ)幸彦さんや坪内稔典さん、池田澄子さんもかかわっていた、そういうところの空気を受け継ぐかのような作風だなと僕は思います。

 すごく柔らかい句と、きりっとした句と両方作るでしょう、この人。そのバランスがいい。僕もできるだけ両方作ろうと思っている口なので。句会をやったとしても、たぶん相当、点を持っていかれるんじゃないかなという気は、ぺぺ女さんから感じます。

身体的表現が生まれてくる理由

堀本:僕がぺぺ女さんの好きなところは身体的表現、ここに引かれるんですよ。例えば〈弟消ゆ金魚みしみし密集す〉、非常に身体的ですよね。僕が採っているのはだいたいそうなんですよ。楽器の句もそうですよね。

千野:そうですね。楽器の重さみたいなものを想像させる、手触りとかね。

堀本:そうそう。その典型的な句が〈雪原の一点にゐて肉である〉。この根源的な身体的表現に僕は引かれますね。〈一点にゐて肉である〉という。客観性を保ちながら、肉感的に一句をこういうふうに作れる力がありますね。それをまさしく自分の個性として出しているところが素晴らしい。

千野:この人を見つけたのは、この連載の手柄の1つだと僕は思いますよ、本当に。

堀本:才能のある人が出てきてくれました。

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