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「86」に引き抜かれ、上司に「ここで腐らずにがんばれよ」と

第162回:トヨタ 86 【開発者インタビュー編 その1】

2012年9月24日(月)

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 みなさまごきげんよう。
 フェルディナント・ヤマグチでございます。

 いやあ。えらい騒ぎになりましたねえ、尖閣問題。

 反日暴動の背景や経緯は日経ビジネスオンラインの他の記事をバックナンバーも含めて隅から隅まで読んで頂くとして、当「走りながら考える」では、やはりクルマに関わる視点からこの騒動を眺めてみる必要がありましょう。

 街を走る日本車がブチ壊されて放火されたり、日本車を運転している中国人が引きずり出されて意識不明の重体になるまでボコられたり、一部中国人の暴走ぶりにはいやはや呆れるばかりです。日本車に乗ってデモに出かけた女性が、クルマに戻ってきたらボコボコにされていて半泣き……なんていうシュールな画像も出回りました。ご愁傷様です。

 青島イオンの社長が、「もうこれはデモ、ストライキじゃなくて、テロリズムです」とコメントしていましたが、正しくその通り。日系スーパーの商品が暴徒に略奪され、パナソニックの工場やトヨタ自動車の販売店が放火されたなどというニュースを見ると、「民度が低い」と言われても仕方がないところではありましょう。

トヨタや日産のクルマが燃えた映像を見ると

 トヨタや日産自動車のクルマが取り囲まれ、袋叩きにされ、転がされ放火される映像を見ると、日の丸が燃やされたのと同じような気分になり、正直超ムカつきます。ナメんなコラ! とマジで思います。

 ムカつきはしますが、しかし仕返ししようなどとは思いません。近所のラーメン屋で働く中国人留学生を詰ったところで、新宿のカラオケバーの中国人ママを論破したところで、所詮は何の解決にもなりませんから。

 「中国なんかにモノを売ってやる必要はない、無論買ってやる必要もない」「日本のGDPを見れば、中国との貿易額が減っても耐えられる。だから取引を止めても問題ない」と主張する人がいます。しかしこれは間違っています。中国は今や商用車を含めると年間1851万台も売れる世界一の自動車大国です。自動車という1つの“商品”を取り上げても、とても中国抜きでは生き残っていけません。最早好き嫌いの問題ではないのです。  

 現在その“芳醇な市場”には、ゼネラル・モーターズ(GM)とフォルクスワーゲンの“二強”が君臨しています。日本のメーカーでは日産が比較的健闘していますが、それでもVWの3分の1程度。なかなか上位に食い込むことができません。そして、いつのまにか韓国の現代自動車にもやられています。各自動車メーカーは、何とかシェアを奪還しようと、中国に巨額の投資をして、たくさんの工場を作り、マジ? と思うほど高度な(トヨタのハイブリッドシステムとか日産のEVとか)技術を惜しげもなく中国に投入しています。当然現地では相当な雇用も生み出しています。

 ここまでしているのに、クルマの選択に反日感情を持ち込まれたりしたら目も当てられません。反日でなくても、「乗っていてボコられたりしたら面倒かだから……」と日本車を敬遠する人が出てくる可能性は大いにあり得ます。北京や上海では「車是日本車、心是中国心(車は日本車、心は中国)」なんていうシールが大売れしているそうですが、笑ってばかりもいられません。トラブルを避けたいのは日本人も中国人も一緒でしょう。

 あれだけの騒ぎが起きたのに、当局が始動をしたら翌日にはものの見事にピタっと収まってしまいました。一部ではデモ参加者に“日当”が支給されていたなどという驚愕の報道もなされています。今回の大規模騒乱、“官製デモ”であることを疑う人は少ないでしょう。

 胡錦濤国家主席は、我が国に対しては比較的緩やかな“対日協調路線”を敷いていましたが、次期総書記に内定している習近平国家副主席はどうでしょうか。彼の背後にはバリバリ反日派の江沢民が控えている。政権が交代したらますます状況が悪くなる可能性もあります。

 では我々はどうすれば良いのか。
 まずは軽はずみな行動を慎むことでしょう。日本人としての誇りを持ち、アホにはつき合わないことです(この場合の“アホ”は一部の暴徒化した過激な中国人だけではありません。軽率な日本人も含みます)。尖閣は日本が実効支配している領土なのですから、我々国民はガタガタする必要など全くない。先日赤坂の飲み屋で「面倒だから中国にあげちゃえばイイじゃん」とごちる酔客がいましたが、たとえ飲みの席でもこれもいけない。なし崩しになることは見えています。
 この件に関しては、どの国の人に対しても毅然とした態度を取るべきだと思います。

 ところでこの尖閣問題。何の関係もないアウディが、とんだとばっちりを受ける事態となりました。 中国のディーラー社員が、店の前で 「我々は日本人を皆殺しにする。我々がどうなろうとも、魚釣島を取り戻す」なる横断幕をにこやかに掲げたのです。愛国心を背景とした販促活動の一環でしょうか?

 そしてなぜか日本のアウディが釈明する事態に……。

 いやしかしクルマを売るのも大変です。

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「「86」に引き抜かれ、上司に「ここで腐らずにがんばれよ」と」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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