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もののふが見逃す夏のレスリング

2013年2月15日(金)

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 レスリングが2020年に開催されるオリンピック(開催地未定)の「中核競技」から外された件について、私が思うところは、報道の中で既に紹介されたコメントの中にほぼ言い尽くされている。

 特に、前段については、テレビのニュースショーに出てきた幾人かのコメンテーターの発言が全面的に代弁してくれている。私から付け加えるべき言葉はひとつも無い。

 ここで言う「前段」とは、「レスリングの除外」という第一報を受けて抱いた最初の感慨、および、かかる事態を招いた原因についての当面の分析といったあたりまでの話を意味している。

 つまり私は、レスリングが五輪競技から排除されようとしている現況について、「驚愕」し、「落胆」し、「動揺」しており、このような事態を迎えるに至った原因については、競技団体およびJOC(日本オリンピック評議会)の怠慢にその責を求めるべきだと考えている、ということだ。

 伝えられているところでは、五輪への道は、まだ完全に閉ざされているわけではない。
 わずかながら、復活の可能性はある。新聞にはこう書かれている。

《今回のIOC理事会で決定した25の「中核競技」と、16年リオデジャネイロ五輪から採用されるゴルフ、7人制ラグビーの計27競技は20年夏季五輪の実施が決まった。残りは1枠あり、今年5月にロシア・サンクトペテルブルクで開かれるIOC理事会で、今回漏れたレスリングに加えて野球・ソフトボール、空手など8競技から、1競技または複数に絞り込む。20年五輪の開催地も決まる9月のIOC総会(ブエノスアイレス)で、候補競技を新たに追加するかどうか、投票で決める。 5月のIOC理事会ではレスリングを含む8競技(野球・ソフトボール、空手など)から20年五輪で実施する1競技を絞り込み、9月のIOC総会で実施競技を正式決定する。》2/13日「日刊スポーツ」より(リンクはこちら

 記事を読む限り、残留の可能性が残されている。とはいえ、前途は大変に険しい。大目に見積もって8分の1。ゼロということもあり得る。どう進むにせよ、厳しい道だ。

 ここでは、レスリングという競技自体について書かない。
 IOC内部での決定の公正さやその妥当性についても、深追いするつもりはない。
 決まったことは決まったことだ。

 五輪という枠組みが、交渉と合意を通じて形成される一種のゲームボードである以上、そのボードに乗るメンバーは、決定に従うほかに選択肢を持たされていない。

 つまり、手も足も出ないということだ。

 厳密に言えば、ひとつだけ、特別な選択肢が残されてはいる。前の戦争の時に国際連盟を脱退したように、五輪というちゃぶ台そのものを蹴飛ばして、ボイコットする道だ。その道を選んだ場合は、あらゆる競技が参加不能になるわけだが。

 私が今回の決定の経緯を通じてあらためて感じたのは、われわれ日本人の国際交渉能力の欠如についてだ。

 なので、今週はその話をする。われわれが、国際舞台での外交交渉を苦手としているのはなぜなのか。これまでに繰り返してきたような失敗をしないためにはどうしたら良いのか。そのあたりについて考えてみたいと思っている。

コメント26件コメント/レビュー

なるほど、私個人としては「社交性のない人間」と言われても許容できます。概ね事実ですし。 ■しかし、日本人全体という主語で語る場合、少なくとも欧米的国際ルール下では社交性不足、と認めるには言い訳が欲しいと感じました。 ■……何と言うことでしょう、自分で書いていて気付いたのですが、「少なくとも欧米的国際ルール下では」という表現が既に言い訳です。 ■しかも、高潔だから権謀術数が苦手なんだよね、というニュアンスの言い訳を、まあ仕方ないよねと受け入れている自分に気づかされました。 ■どうやら私もれっきとした愛国者だったようです。 ■百歩譲って敗北(という思い出)の美化は致し方ないとしても、敗北した事実を無かった事にはすべきではない。 ■今からでも遅くない、特にF1やスキージャンプ、フィギュアスケートのルールを日本有利にすべく策を巡らせましょう。 ■ところで、柔道の現在の競技人口や国際試合での実績からして、ルールや様式について、JUDO側からかなり気を遣っていただいている現状だと、日本人はもーちょっと意識しても良いんじゃないですかね。 (Lag,T.Y.)(2013/02/15)

「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

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「もののふが見逃す夏のレスリング」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

なるほど、私個人としては「社交性のない人間」と言われても許容できます。概ね事実ですし。 ■しかし、日本人全体という主語で語る場合、少なくとも欧米的国際ルール下では社交性不足、と認めるには言い訳が欲しいと感じました。 ■……何と言うことでしょう、自分で書いていて気付いたのですが、「少なくとも欧米的国際ルール下では」という表現が既に言い訳です。 ■しかも、高潔だから権謀術数が苦手なんだよね、というニュアンスの言い訳を、まあ仕方ないよねと受け入れている自分に気づかされました。 ■どうやら私もれっきとした愛国者だったようです。 ■百歩譲って敗北(という思い出)の美化は致し方ないとしても、敗北した事実を無かった事にはすべきではない。 ■今からでも遅くない、特にF1やスキージャンプ、フィギュアスケートのルールを日本有利にすべく策を巡らせましょう。 ■ところで、柔道の現在の競技人口や国際試合での実績からして、ルールや様式について、JUDO側からかなり気を遣っていただいている現状だと、日本人はもーちょっと意識しても良いんじゃないですかね。 (Lag,T.Y.)(2013/02/15)

甚だ気分を害する記事だ。日本人は自分を卑下すること自体を美化するな!という記事のはずなのに、一番日本人自身を卑下しているのは小田嶋筆者自身じゃないか?賄賂がオッケーなら今後国内政治でも、芸能でもなんでも、絶対にそういった批判記事を書いてはならない。(2013/02/15)

近親憎悪というのは、当たっているような気がしますね。しかし、日本人は国内的にはロビイング大好き、ロビイング上手ですから、要するに「多様性」が理解できていない、理解しようとしないということではないでしょうか?(2013/02/15)

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後藤 忠治 セントラルスポーツ会長