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スマホの夏休み

2013年7月26日(金)

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 国内スマートフォン市場が早くも踊り場にさしかかっているらしい(こちら)。

 なるほど。
 需要が一巡すれば売り上げは頭打ちになる。当然の展開だ。
 食料品や消耗品を除けば、商品の市場にはおのずから来る限界がある。
 その意味からすると、「踊り場」という言い方は、まだ甘いのかもしれない。

 というのも、「踊り場」という用語には、「この停滞期の後に、また上昇局面がやってくる」というニュアンスが含まれているからだ。

 この先、スマホの市場が、もう一度上向きのカーブに転じるものだろうか。私にはそうは思えない。スマホは、たぶん、崖っぷちに立っている。でなくても、長い下り坂を見下ろす局面に来ている。

 10年後の日本人は

「2010年代って、スマホが流行ってたよな」
「ああ、あのヌメっとしたオモチャな」

 とか言って、笑い合っていることだろう。
 ちょうど、いまの人たちが15年前のテレビドラマを見て笑っているのと同じ感覚だ。

「このイケメンさんが肩から吊り下げてる弁当箱みたいのはなんだ?」
「電話だよ電話。自動車電話兼用の携帯」
「この頃って、こういうのがカッコ良かったわけなのか?」
「金曜日の霞町あたりにはこういうの持ってる二枚目がゴロゴロいたぞ(笑)」

 おそらく、スマホはもっとひどい言い方をされるはずだ。

「なんであんなもん持って喜んでたんだろう」
「誰も幸せにならなかったよな」
「ま、ジョブズがオレらをバカでハングリーな状態にステイさせておくために発明したブツだからな」
「あの頃の日本人は、歩きながらスマホ見てたからなあ」
「ホント、猿だよな猿」

 カネが余っているからといって、スマホを5台持つユーザーはいないし、シャネルあたりが市場に乗り出したところで富裕層向けのスマホを100万円で売りさばけるわけでもない。相手がデジタルのブツである以上、ロゴマークにカネを払う田舎者はいない。しかも、国内のおもだったおっちょこちょいは、既にスマホを持っている。とすれば、この先、スマホを売る人たちは新規の顧客を見つけなければならないわけだが、それは非常に困難なミッションになる。

 というのも、いまだにスマホに手を出していないユーザーは、そもそも、情報に踊らされにくい人々だからだ。彼らがスマホを買わなかった理由が貧しさに由来するものなのか、あるいは賢明さのゆえであるか、どちらであるにしても、彼らの判断は、広告で動かせるようなヤワなものではない。

 実は私自身、現在使っているスマホを廃棄しようかと、半分ぐらいマジメに、そう考えている。
 理由を並べると長くなりそうなので、箇条書きにする。

コメント59

「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

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「スマホの夏休み」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長