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麻生さんの「真意」のゆくえ

2013年8月2日(金)

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 麻生副総理のこの度のナチスへの言及(「ナチス発言」というタグが付いたようですね)について、いまさら論評するのは、手遅れなのかもしれない。
 というのも、麻生さんは、既に、発言を撤回しているからだ。

 つまり、当欄でこの話題をとりあげることは、収束しつつある問題を蒸し返す姿になる。そういう小姑くさい態度は、本来、私の好むところではない。
 なので、なるべく麻生発言を断罪するみたいな書き方は控えて、どちらかといえば発言の波紋に焦点を当てる体で話を進めたいと思っている。

 10年前と比べて、政治家の失言は、10倍速で拡散するようになった。
 20世紀のジャーナリズムの常識では、政治家の言葉は、せめて半月はかけて、じっくりと検証する対象だった。が、昨今は、発言の5分後には煙があがり、半日後には炎上している。で、三日もすれば、すっかり灰になっている。遺骨は無い。誰かがトロフィーとして自宅の玄関に飾っているからだ。

 揮発性の言葉がもてはやされる時代にあって、原稿を書く人間は、ともすると放火犯ないしは火事場泥棒の役割を担ってたりする。この点は、強く戒めなければならない。

 そもそも私は、新聞をはじめとするメディアが、政治家の片言隻句をとらえて問題化するやり方について、ずいぶん前から強い疑念を抱いている。 

 であるからして、今回の騒動の第一報が流れて来た時点では、冷淡だった。

 「また、閣僚発言の揚げ足取りか」

 という構えで眉に唾をつけてから記事を読みはじめた感じだ。
 鉢呂発言の経緯などを思い出すにつけ、まじめに取り合う気持ちになれなかったのだ。

 最初に流れて来たのは、読売新聞のこの記事だった。

 読んでみると、果たして、判断がつかない。
 「問題発言」であるようにも見えるし、例の調子の「揚げ足取り」にも見える。

 麻生さんは、問題となったナチスへの言及の前段で、憲法改正について、「狂騒、狂乱の中で決めてほしくない。落ち着いた世論の上に成し遂げるべきものだ」と述べている。

 で、その言葉を受ける形で「ワイマール憲法もいつの間にかナチス憲法に変わっていた」例を挙げて、「あの手口を学んだらどうか」
 ということを言っている。

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「麻生さんの「真意」のゆくえ」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官