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ガルパンで大人気!?の「総火演」にフェル見参

番外編:陸上自衛隊「富士総合火力演習」見学記

2013年8月28日(水)

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 全国の自衛隊ファンのみなさま、ごきげんよう。
 フェルディナント・ヤマグチでございます。

 そして今年も選に漏れて涙にくれるミリオタのみなさま。

 大変申し訳ございません。職権を濫用して陸上自衛隊の富士総合火力演習(総火演)を見学して参りました。実は私、この歳になるまでこの演習を見学できる“ありがたみ”というものを全く理解せずに生きて参りました。何人かの軍事マニアの友人に話した所、彼らの驚きよう、そして羨ましがりようと言ったらありませんでした。

「こんどナントカ言う自衛隊のイベントに行くんだ。御殿場でやるヤツ。そう、そう……何て言ったかな」
「まさかソウカエンじゃあるまいな」
「そうそうそれだ。よく知っているな」
「おいヤマグチ。総火演といえばマニア垂涎の陸自イベントで、今年は倍率20倍だ。お前のように価値の分からんシロートが行く場所じゃない。良いからチケットを俺に譲れ」
「ダメだよ。取材で行くんだもの」
「俺が代わりに取材してきてやる。何も知らないお前なんかより、100倍詳しい記事を書いてやるぞ」
「ムチャ言うなよ……」

 とこんな具合です。

東富士演習場で実施された総火演2013

 総火演は陸上自衛隊が行う演習の一つで、静岡県御殿場市の東富士演習場で実施される非常に規模の大きなものです。陸上自衛隊が全国各地で行う様々なイベントの中で最も人気が高いと言われ、特に今年はガルパン(ガールズ&パンツァーなるアニメです。ご存じない方はこちらをどうぞ)人気にも後押しされ、一般見学枠5875人分の所、何と11万6千人もの応募があったそうです。その倍率は実に19.7倍!文字通りのプラチナチケットであります。

プラチナチケットを振りかざしてお邪魔してきました

 ちなみに今年の総火演のテーマは「島嶼防衛」であります。
 「島嶼」と書いて「とうしょ」と読みます。
 「大小様々な島」を意味する言葉で、中国海警局の船が連日我が物顔で日本の領海を侵犯する昨今、敵の離島侵攻を想定し、これを制圧、奪還する一連の流れを演習するというのですから、実にタイムリーなテーマであると申せましょう。

 今回は早書きの速報でお送り致します故、大好評の冒頭ヨタは割愛させて頂きます。
 アンチヨタ派のみなさま。おめでとうございます。次回以降はちゃんとヨタをカマす所存でありますので、どうぞご期待ください。

**************************

 総火演の一般公開は8月25日の日曜日に行われる。そしてその前日には、全く同じ内容の演習が「教育演習」として関係者に公開される。また前日の夜には、非公開の夜間演習が行われている。今回はそのありがたい夜間演習も見学させて頂き、更には本邦初公開の12式地対艦誘導弾(ひとふたしきちたいかんゆうどうだん)と、我が国に10機しか配備されていない攻撃ヘリ、AH-64Dアパッチ・ロングボウもじっくりと見学させて頂いた。

 25日の総火演本番は新聞やテレビ等で既に散々報じられているので、当欄ではあまり報道されていないところをハイライトしてお送りしよう。

 まずは昨年度の制式採用が決まった最新式の12式地対艦誘導弾から。
 ……と言っても誘導ミサイルじたいを見られる訳ではなく、展示されているのはその搭載車両であり、キャニスター(ミサイルを入れる容器)の中はカラッポである。ベースになるのは三菱重工製の重装輪車両。八輪駆動で非常に走破性が高く、舗装であれば時速100キロで走行することが可能である。

12式地対艦誘導弾搭載車両。昨年度に制式採用が決定し、これから順次配備される陸自の最新型ミサイルである。地対艦ミサイルは、文字通り地上から敵艦艇を直接攻撃するためのミサイルだ。英語ではsurface-to-ship missile:SSMと呼ばれる。

 通常、地対艦ミサイルは沿岸部に配備されることが多いのだが、この12式は内陸部に配備される。敵の反撃を受けにくいからだ。別の場所に配備された捜索標定レーダー装置や中継装置の支援を得ながら、発射後は山間を縫うようにして飛行し、目標を正確に攻撃するシステムになっている。

 「地上からどれくらいの高度で飛ぶのですか」という質問に対しては、「安全な高度を持って」という回答で、具体的な数字は教えて貰えなかった。射程距離はおよそ250kmである。

手前が12式。奥に見えるのが現行の88式地対艦誘導弾である。ご覧の通り撃ち出しの射角が大きく異なる。12式は直角に近い。

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「ガルパンで大人気!?の「総火演」にフェル見参」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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