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難しくて美しい、無重力の扉をノックする学者

米ハーバード大学のリサ・ランドール教授に聞く

2014年2月7日(金)

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(写真:稲垣純也、以下同)
「余剰次元」という5次元の存在を提唱し、物理学の世界に革新をもたらした物理学者、リサ・ランドール米ハーバード大学物理学教授。著書『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)は、難解な宇宙物理学の最先端の内容を、できるだけ平易に解説しようとした意欲作だ。

 なぜ、このような本を書いたのか? 宇宙については、科学でどの程度まで解明できそうなのか? ランドール教授に聞いた。(聞き手は広野彩子)※一部、映画「ゼロ・グラビティ」のストーリーに触れています。

物理学の世界は大変難しいのですが、この『宇宙の扉をノックする』を書かれたきっかけは何ですか。

ランドール:米国では科学や科学的思考についていろいろと誤解があると感じておりまして、じっくり説明したいと考えたのがきっかけです。

 科学というのは非常に単純に描かれることが多いのです。ある着想があって、予想して、そして確認するというプロセスのように思われるのですが、実際にその過程では(議論が)大変乱雑な、整理がされていない状況が生まれているのです。しかし、乱雑な状況でもまるで問題ないわけで、そういった乱雑な中から新しい理解が得られるようになって、様々な予測もできるようになるのだと、説明したかったのです。

 私は、真実というのは完全ではなくたとえ近似的なものであっても、有益だと伝えたかったのです。人によっては、完全に分からないのなら考える意味もないといったことを言う人もいますが、そうではないのです。科学の進歩は着々と続くものなので、科学的なアイデアについて議論していくことがまずは重要なのです。

ヒッグス粒子の発見で、理論的な存在を実証

まえがきに、「現在、物理学では、新しい発見の一歩手前のところにきている」と書かれていましたが、何がそれほど画期的なのでしょうか。例えばこの本を書いている時に、ヒッグス粒子が発見されたそうですね。

ランドール:この本を書いている最中にヒッグス粒子が発見されて、科学界は大変盛り上がっていました。50年前に、理論的にはこういうものがある、と示されたものがようやく発見されたからです。素粒子物理学の標準モデルと、標準理論というものに関する理解が深まったということです。

 また、当時、LHC(大型ハドロン衝突加速器)の登場が話題になっていて、これが様々な科学の扉を開いてくれることにも期待が高まっていました。これがどういう概念なのかを説明したいとも思いました。そうすれば、読者が事前に知識を得たうえでその後の展開を楽しみに見守ることができるだろうと思いました。

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「難しくて美しい、無重力の扉をノックする学者」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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