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謝罪会見2.0

2014年5月9日(金)

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 憲法記念日の5月3日、以下のようなツイートがネット内を駆け巡った。

『【拡散!】「戦争ラブな男とはHしない女の会」が立ち上がりました。戦争への道をひた走る安部内閣を支持する男たちに、女たちからNOを!』
(オリジナルのtwitterリンクはこちら→)

 告知用のウエブサイトを見に行ってみると、なるほど、いかにもなデザインの会員証の画像がアップされている。
 興味のある向きは、リンクをたどって見に行ってみると良い。
 どう思うかは人それぞれだろうが。

 私は、
「何をバカなことを」
 と思った。

 今回は、私がこの一風変わった反戦活動に対して投げかけた揶揄のツイートを発端に起こった騒動について書くことにする。
 書き終えてみるまで、どういう原稿になるのか、見当がつかない。

 大筋としては、現在進行形で起きていることを、順次報告することになると思う。その意味では、一種の身辺雑記と申し上げても良い。が、個人的には、これからここに書くテキストは、21世紀の言論やメディアのあり方を問うものになるはずだと考えている。大げさだと思うだろうか。たしかに、大げさな言い方だ。が、大げさなできごとは、いつも些細なきっかけから始まるものなのだ。

 「戦争ラブな男とはHをしない女の会」のツイートを見て、私は、以下のような感慨を抱いた。色々と気持ちが錯綜しているので、箇条書きで列挙する。

  1. まず第一に「戦争ラブ」というのは何だ? 

 「戦争ラブ」という言葉の組み合わせ方の浮薄さもさることながら、用語の背景にある「戦争を愛する男が戦争を起こす」という想定が、まず、どうにもこうにも軽薄すぎる。もし、戦争について何かを訴えたいのであれば、その前に戦争について深く考察せねばならない。

 具体的には、個々人としてはお金ラブだったり権力ラブだったりする人間たちの、それぞれの行動や思惑が、どんな過程を通じて戦争という事態を呼び寄せるのかといったあたりの構造や経緯について、様々な角度から分析せねばならないはずだ。そうでなければ、反戦運動は、効果の薄いものになる。

 こういう時、「戦争ラブ」みたいなご都合主義の悪役を仕立てて攻撃してみせることは、戦争そのものを戯画化しているに過ぎない。藁人形論法の運動化。あるいは藁人形芝居と申し上げても良い。幼稚というのも馬鹿げている。ほとんど有害ですらある。

  1. 「戦争ラブな男」と、戦争の責任ないしは原因を、「男」という一方の性別に押し付けている。

 百歩譲って、マッチョイズム(男性主義)が、戦争を支える精神性に関与しているのだとしても、反戦を訴えるにあたって、人類の片側の半分にだけ責任を持っていく立論が、建設的な結果を招くとは思えない。

 実際には、マッチョイズムは、男性そのものの生物学的な特性である以上に、フェミニズムの人たちの言う「男性社会」の権力構造がもたらしているところのもので、早い話、先ごろ亡くなった故サッチャー元英国首相の例を見ても明らかな通り、ひとたび権力の頂点に立てば、女性であってもマッチョな行動に走る。

 とすれば、「戦争ラブな男たち」のような断定は、前提として空疎であり、それ以前に用語として馬鹿げている。

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「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

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「謝罪会見2.0」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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