• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

大学に行く理由

2014年10月31日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 数日前、ツイッター上に流れてきた一連の資料が、タイムラインの話題をさらった。
 内容は、このようなものだ。

 この中で、論者は、日本の大学を「Gの世界」(グローバル経済圏)に対応した「G型(グローバル型大学)大学」と、「Lの世界」(ローカル経済圏)に対応した「L型(ローカル型)大学」という二つのコースに分離させるプランを提示しているわけなのだが、特にツイッター上の人々の注目を引いたのは、7ページ目に出てくる図表だ。

 この図表は、「L型大学で学ぶべき内容(例)」として、以下のような実例を挙げている。

※文学・英文学部→「シェイクスピア、文学概論」→ではなく→「観光業で必要となる英語、地元の歴史・文化の名所説明力

※経済・経営学部→「マイケル・ポーター、戦略論」→ではなく→「簿記・会計、弥生会計ソフトの使い方」

※法学部→「憲法、刑法」→ではなく→「道路交通法、大型第二種免許・大型特殊第二免許の取得」

※工学部→「機械力学、流体力学」→ではなく→「TOYOTAで使われている最新鋭の工作機械の使い方」

 いかがだろうか。
 私は、一瞥して、アタマがくらくらした。

 大学に通う人間が、シェイクスピアや、憲法や、物理数学の基礎理論の講義をすっ飛ばして、観光英語の習得にはげみ、会計ソフトの使い方に血道をあげ、工作機械の操作法を身につけねばならないのだとすると、そのキャンパスでは、いったいどんな会話がかわされるものなのだろうか。

「おまえ2限のTOYOTAアセンブリーラインカンバンしぐさ心得、単位とれそうか?」
「てゆーかASAKUSAおもてなしイングリッシュ必須700カンバセーションがキツ過ぎてそれどころじゃない」
「それより、イケてるパワポプレゼンでクライアントもメロメロさ講座が〆切間近だぞ」 

 いや、このお話(L型大学の話)が出てきたのが新橋の居酒屋のカウンターで、熱をこめて語っているのが、そこいらへんの田舎コンサルのオヤジであったのなら、私とて、適当な相槌を打っておくにやぶさかではない。

 事実、

「学問なんてものは学者さんがやればいいことで、オレら市井の男たちには関係ないよな?」

 てなことを主張してる中小企業の管理職はヤマほどいるわけだし、正直な話をすれば、私自身、その彼らの主張にまったく理がないとも思っていない。

コメント108

「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

一覧

「大学に行く理由」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

現在の携帯電話は、昔の電話と比べて100倍豊かでしょう。クルマもきっとそうなります。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO(最高経営責任者)