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絶賛コンテンツはなぜ増えるのか

2014年11月14日(金)

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 テレビの世界では、ここしばらく「ニッポン」を称賛するタイプの番組が、高い視聴率を獲得する流れになっているらしい。

 で、各局とも、タイトルに「日本」や「日本人」を含んだ番組を制作しては、柳の下のドジョウを待つ構えで日々を過ごしているのだそうだ。

 なるほど。

 たしかに、番組表をざっと眺めてみると、「cool japan 発掘!かっこいいニッポン」(NHK)、「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団」(テレビ朝日)「所さんのニッポンの出番」「世界の日本人妻は見た!」「ホムカミ~ニッポン大好き外国人 世界の村に里帰り~」(以上TBS系)、「世界への挑戦状!! 行け!ジャパンプライド」「世界のムラで発見!こんなところに日本人」(朝日放送)「世界ナゼそこに?日本人」「和風総本家」「YOUは何しに日本へ?」「仰天ニッポン滞在記」(テレビ東京)……と、それらしいタイトルがズラリと並んでいる。

 いつの間にこんなことになっていたのだろうか。

 ちなみに申し上げると、私は、上記の番組を、ほとんどまるで見たことがない。いくつかについては、ザッピングの途中で瞥見しているのだが、その程度の視聴実績で、ものを言うのは失礼だろう。

 なので、個々の番組の内容に関しては、何も言わない。

 実は、書店の店頭は、既に、3年ほど前から、祖国礼賛本のコーナーが常設されている状況だ。

『とてつもない日本』(麻生太郎:新潮新書:2012年)
『美しい国へ』(安倍晋三:文春新書:2006年)
『新しい国へ 美しい国へ 完全版』(安倍晋三:文春新書:2013年)
『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』(竹田恒泰:PHP新書:2010年)
『日本人だけが知らない 世界から絶賛される日本人』(黄文雄:徳間書店:2011年)
『日本はなぜアジアの国々から愛されるのか』(池間哲郎:扶桑社:2013年)
『日本が戦ってくれて感謝しています  アジアが賞賛する日本』(井上和彦:産経新聞出版:2013年)

 まだまだ山ほどある。
 上記は、その中で、販売部数が目立ったものを並べてみた結果だ。

 今回は、上でご紹介した自国称賛企画が、身の回りを席巻するようになった事情について考えてみたいと思っている。

 ところで「自国称賛企画」という言葉は、たったいま作った造語です。
 ほかの名称でも構わなかったのだが、この呼び方が一番色がついていない点で穏当だと判断した。参考までに、ボツ案を以下に列挙しておく。

「我田引水コンテンツ」「手前味噌本」「夜郎自大書籍」「オレオレ番組」「祖国万歳番組」「ウリナラマンセー番組」「自己愛性パーソナリティ障害バラエティ」「ナル本」「身内ボメ企画」「パトリオットスタジオショー」「愛国ひな壇バラエティ」「翼賛ロケ企画」

 不採用タイトルを羅列したことに、他意はない。忘れてください。

コメント93件コメント/レビュー

今更ながら誰もウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムについて言及していないのは驚いた。(2015/11/16 15:33)

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「絶賛コンテンツはなぜ増えるのか」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

今更ながら誰もウォー・ギルト・インフォメーション・プログラムについて言及していないのは驚いた。(2015/11/16 15:33)

私が気になっているのは、自分目線の決め付けで物を語る人が多い…というか目立つことです(特にネット上で)。自分の気分にあてはまる理屈に乗っかっているだけなんでしょうね。本当に望むものを手に入れることができない代わりに。コラムを読む意義は、悪い文体を指摘することでもなく、自分が既に知っていることをひけらかすことでもない。既知のことでも、その人なりの丁寧な視点や表現を学べるならそれで良いと思いますが。書く側は1人だけの為に書いている訳じゃないと思います。ちなみに自分は、宗教嫌い?の人が増えている分、戦前の様なことは起こらないと思ってます。(2014/11/17)

サヨクは今が気に入らないんですよね。『隣国を誹謗中傷する内容の書籍が、書店の店頭の一番目立つ場所を占有している現状について、どういう気持ちを持っているのかと言えば、当然、不愉快ではある。 』こういう事をいう人は「その隣国が日本を誹謗中傷している」事については一切口を開こうとしません。この筆者も含めてね。(2014/11/17)

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