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温和な談話で緩和はいかが

2015年4月24日(金)

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 この夏に発表されることになっている「戦後70年談話」(または「安倍談話」)について、はやくも様々な方面から、その内容に関する憶測がささやかれている。

 この騒ぎは、安倍晋三首相が、今週はじめに出演した民放の番組の中で、戦後50年の「村山談話」などにある「植民地支配と侵略」「心からのおわび」などの文言を使うかどうかを尋ねられて、「同じことを入れるのであれば談話を出す必要はない」と答えたことを受けたものだ(ソースはこちら)。

 番組を見ていたわけではないのだが、記事を一読して、驚愕した。
「同じことを入れるのであれば談話を出す必要はない」
 という首相の回答は、別の言い方で言い直すと、

「談話を出すのは、これまでとは違うメッセージを発信するためだ」

 という意思を表明したものだ。
 これは、どうにも物騒な宣言に聞こえる。
 もっとも首相の言葉を、ただちに

「歴史を書き換える決意」

 と断ずるのは、早計だろう。
 前提として、安倍さんは、「村山談話」「小泉談話」を継承すると言っている。
 とすれば、全体としての談話の主旨が、歴史修正主義に着地するようなことは起こらないはずだ。
 
 とはいえ、

「植民地支配と侵略への反省とそれらへの謝罪の意思を、全体として引き継ぐと言っている以上、あえて《心からのおわび》や《植民地支配と侵略への反省》を、具体的な言葉として談話の中に盛り込む必要はない」

 という意思表明は、外交に関わる人間のマナーとして、異様ではある。

 もう一度記事を引用する。
 安倍さんは、

《前略―― 村山談話や戦後60年の「小泉談話」について、「(同じものを出すなら)名前だけ書き換えればいいだけの話になる」とした上で、「(村山、小泉両談話の)基本的な考え方を継いでいくということはもう申し上げている」と言及。「引き継いでいくと言っている以上、これをもう一度書く必要はないだろうと思う」と強調した。――後略》

 としている。
 これはいったい何を言いたいのだろうか。
 正直な話、私には、皆目見当がつかない。

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「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

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「温和な談話で緩和はいかが」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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