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”精神論リーダー”の虚構

2006年4月27日(木)

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 「この頃の世間は思いやりがない。私の所の幹部も思いやりが足りない。日本の学校では思いやりを教えない。マスコミも思いやりを忘れている…」

 先日、友人と銀座の料理屋に食事に行った時に、隣の席で経営者風の男性が、お連れの女性に、思いやりについて熱く語っていました。それから30分後、その男性はネオン街に消えていきました。

 私は、この男性が女性の前でいかに自分が思いやりを持っている人間なのか、宣伝したい気持ちはよく分かりました。ですが、この人を思いやりに溢れている、と素直に認めることはできませんでした。

 この男性は自分が吸った12本の吸殻の入った灰皿、私の前に置いていたのです。吸殻の煙と臭いが30分にわたって私を燻べ続けました。おかげさまで燻製ソーセージの気持ちがよく分かりました。

 男性が立ち去った席を見て、私の友人が言いました。「宋さん、こんな人に思いやりを語られたくないですね」

自分を客観的に見られない人ほど好む

 精神論を好む人は、自分を客観的に見ることはできません。自分が主張している精神論に自らの行動は抵触しているのだ、と気づく力はないのです。精神論を語るリーダーには共通項があります。思い込みの膨張と具体論の欠如です。

 私が見るに、だいたい精神論を好むリーダーは実務に携わっていません。ですから理不尽な現実に直面すると、持論では解決しないと分かるはずです。精神論を過剰に語る組織は、良い組織ではありません。宗教のように、自分の精神論に合わない現実を無視してしまうからです。「市場対応」という最もシンプルかつ具体的そして難しい作業には、高尚な精神論は何の役にも立たないのです。

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