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徹するとは、同じことを続けることではない

「休まない」「降りない」ことで次の手が見つかる

  • 伊藤 雅俊

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2006年5月15日(月)

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 「商う」の語源は、「秋、行う」だという説があります。昔、秋になると収穫したコメを中心に、各地で物々交換の市が開かれました。その「秋、行う」が「商う」になったというわけです。

 学問的には正しいのかもしれませんが、私の実感としては、よく言われてきたように「商い」は「飽きない」であるというのがぴったりします。「商い」はまさに、飽きずに続けることがとても重要だと思うのです。飽きやすい人には向かない仕事なのではないでしょうか。

「商い」は我慢、好きであることが一番

 飽きないためには、好きであることが一番です。好きなことなら、売れ行きの悪いときにも元気よく商売を続けられます。飽きずにやっていれば、商売のコツも少しずつわかってきて、自信がついてきます。

 「やる気を起こさせるには、どうすればよいか」ということがよく問題にされますが、やる気は教えて教えられるものではありません。「水辺に馬を引いていくことはできても、その気のない馬に水を飲ませることはできない」と言われるとおり、本人がやる気を起こさない限り、いくら環境を整えても効果はありません。

 「好き」はやる気の一番大事な要素ではないでしょうか。商売で重要なことは、がまんをして、飽きずにやることです。月並みですが、要するに地道な努力が必要なのです。その意味からも、商売が好きなのは、とても大事なことだと思います。

 たとえお客様がいらっしゃらなくても、ずっと立っていなくてはいけないという母の教えについては、先に触れました。今思い出しても、私にとってはこれが一番つらいことでした。

 それがつらくて、商売替えしてしまおうと考えたことも、しばしばでした。頭の冴えた人なら、きっと何か商売替えをしたに違いありません。でも私は、ここで商売替えをしたのでは、これまでやってきたことが無駄になってしまうと考え、お客様がいらっしゃらない店で、じっとがまんして立ち続けました。

閑古鳥の時の振る舞いが道を分かつ

 家族経営のような小さなお店で、お客様があまり来ない時間帯に、店の人が家の中に引っ込んで、はずしていることがあります。私は店が暇なときこそ、がまんしてどう振る舞うかが大切だと思うのです。いつでも店員が店にいて、お客様に即座に対応できる体制を整えておくことは、商売の第一歩だと私は思います。

 母は私にがまんすることの大切さを教えてくれたのです。がまんできるかどうかが、商人として大成できるかできないかの分かれ目のような気がします。店がひまだからといって、奥に入ってテレビを見ているようではがまんがなさ過ぎるし、心がまえとして間違っていると言えます。

 私は母の教えを守って、店番のときはがまんして立ち続けていましたが、すべての面でがまんできる人間になれたかと言えば、そんなことはありませんでした。

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