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【第7回】失敗しない内部統制 5つの鉄則

  • 寄稿:峯本展夫(みねもと・のぶお)氏 プロジェクトプロ代表取締役

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2006年5月18日(木)

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内部統制は、会社を強くもするし弱くもする両刃の剣である。
IT(情報技術)への過度の依存、管理の徹底だけでは社員の「やる気」を削ぎ落とす。
全社一丸となって取り組む動機づけをできるかが成否を左右する。

鉄則1 全員が目指すゴールを決める

 経営者、各事業部門のラインマネジャー、情報システム部門などスタッフ部門、現場を支える社員といった関係者全員が共有できるゴールがなければ、これからの経営は成り立たない。財務諸表や内部統制報告書など文書を作る作業は、あくまでも表に見える部分に過ぎない。「何のための内部統制か」を明確にする必要がある。

 ゴールに到達するために、ある局面では新しい価値を創造する活動をリスクを取ってでも推進し、ある局面では諸活動が規則通りに行われ、リスクを軽減できているかどうかを厳しく管理する。このようにバランスを取っていくことが本来のリスクマネジメントである。

 当たり前のようだが、多くの企業においては案外、ゴールが明確ではない。仮にあったとしても全社員で共有されていない。とりわけ長い歴史を持つ伝統的な大企業の場合、従来の経営方針がお題目として形骸化しており、しかも社員の経営に対する参画意識が希薄になっている。こうした状況で経営の仕組みを作り直そうとすると、相当な困難に直面する。これをチャンスと捉えるか否かで、その企業の存続が左右される。

 まず、内部統制は「マネジメントシステム(経営の仕組み)」そのものであることを、経営トップが認識し、取り組みの方針を出す必要がある。経営の仕組みを作るのであるから、ゴールの設定や仕組みのデザインに当たっては、財務の視点だけで単眼的に見るのではなく、「組織」や「ヒト」(社員)の視点で複眼的に見なければならない。

 ゴールを設定するやり方はいろいろある。米国企業に見られるように、経営トップが一部のスタッフを使ってゴールを決め、トップダウンで現場に提示するやり方が取れるかもしれないが、日本企業には馴染みにくい面がある。また、ゴールは示せばよいというものではなく、絵に描いた餅にならないように、ゴールに至るプロセスに合理性と納得性がなければならない。

 特に、機能的に特化した組織が連立する構造を取っている企業の場合、各機能組織の利害はしばしば衝突する。現場社員が議論し合って「組織全体のゴールは何か」についてコンセンサスを取っていくボトムアップ方式が日本企業では望ましい。

 ゴールを設定する方法論や手法は様々なものがあるので、企業が自社の特性に合わせて選べばよい。一例を挙げると、「バランス・スコアカード(BSC)」という手法がある。財務、顧客、業務プロセス、(社員の)学習と成長、という4つの視点に沿って、企業のあり方を俯瞰し、整理する手法である。4つの視点について、取り組む内容と、取り組みの評価指標を決めるワークショップを開催するので、ここでビジネスのゴールを議論できる。

 バランス・スコアカードは、財務の側面からだけではなく、プロセスやヒトなど多面から企業全体を見渡す手法として定評があるため紹介した。実際には、経営品質でも、シックスシグマでも、エンタープライズ・プロジェクト・マネジメントでも、ISO9001など各種マネジメントシステムでも、どんな方法論や手法を使っても構わない。

 ただし無手勝流では、抜けが生じる危険があるので、適切な手法を選択するべきだろう。「適切」とは、経営者と現場が共通の土俵に上がって、ゴールを議論できるという意味である。

複数の視点からマネジメントシステムをデザインする

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