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教育嫌いが教育好きになる矛盾

2006年5月18日(木)

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 1980年代初めに明るみに出た戸塚ヨットスクール事件は、大きな波紋を呼び起こしました。同スクールの2人の訓練生が死亡し2人が行方不明になったことで、校長の戸塚宏氏は傷害致死罪などを問われ、実刑判決を受けました。最近、戸塚氏は6年の刑期を終え、出所しました。出所後、戸塚氏はなんと、また元のスクールに戻り「教育」に従事したいと会見で述べ、「『体罰、体罰』と言うからいけない。私の教育は間違っていない」と持論を展開しました。

 出所後の発言を聞く限り、戸塚氏のような人はいくら惨い結果が目前で起きても、周囲が進言しても、自分の考えを改められないのだろうと感じます。ですが、どんなに自分の考えに固執する人でも、刑務所で強制的な教育を受ければさすがに考えを改めるのではないかと思いがちですが、戸塚氏の場合は出所後の言動からは何も変わっていないように見受けられます。“強制教育”の効用を否定した戸塚氏が、いまだに強制教育にこだわることは、あまりにも皮肉です。

“神聖なる者”が求める従順

 読者の皆さんは人から「あなたを教育する」と言われた場合、どのように感じるでしょうか。恐らくは、発言した人の立場などに関係なく、不愉快に思われるのではないでしょうか。

 企業の中には、この教育が大好きな人たちがいます。教育好きな人ほど、自分は教育を受けたがらないのですが、他人を教育したがります。上司の教育が大嫌いだった若者も、自分がおじさんになると、見事に教育好きに変身してしまいます。

 「教育」という言葉は聞こえがいいのですが、どこか「文明が未開に教える」「人間らしい者が、人間らしくない者を教化する」という構図が見え隠れします。教育と言った瞬間に、それは「教育する側が神聖なるもの、教育される側が従順なるもの」の関係を作り上げようとします。

孟子の母が3回引っ越した理由

 英語のeducationはeduceから変形したものです。educeの意味は「引き出す」で、「教え込んで育てる」という意味はありません。人間はほかの動物と同じく、誰かが教えなくても“勝手に”育つものです。周囲に悪い奴がいなければ、勝手に良く育ちます。

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川野 幸夫 ヤオコー 会長