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日本と台湾にある「ハイテク時差」の恐怖

  • 若林 秀樹

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2006年5月17日(水)

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 ゴールデンウイークを挟んで大手電機メーカーの四半期決算が次々に発表された。印象を簡潔に表現するなら、「高まりつつある投資家やアナリストからの期待感をさらに上回るようなサプライズはなかった。ただ、今のところ、何とか増益基調が順調に続いていることだけは確認できた」というところだ。

電機大手が描く成長シナリオの危うさ

 実績については市場コンセンサスよりもやや上だが、ソニー(株価情報)のように金融部門の保有株価上昇に伴う評価益や円安の恩恵などが要因である場合も多いというのが実状。今期の計画についてはコンセンサスをやや下回った。軽い失望感と今後の上方修正余地への期待感が入り交じった微妙な雰囲気が市場には漂っている。

 強いてサプライズを挙げるなら、日立製作所(株価情報)や東芝(株価情報)、富士通(株価情報)などに見られた薄型ディスプレーや半導体への強気な設備投資計画や研究開発費の増額である。各社とも利益計画については慎重な見通しを示しているが、2008年度の中期計画目標を出すケースも多く、これから数年間の成長シナリオを描けたぞという自信も感じ取れる。

 決算説明会の議論などから各社のシナリオを推察してみると――。

 2006年度はサッカーのワールドカップという大きなイベントがあり、テレビを中心にデジタル家電製品の世界需要の拡大が期待できる。新型ゲーム機の発売もある。日本国内では携帯電話向けの「ワンセグ放送」が始まったし、この秋には携帯電話の番号を変えないで通信会社を変更できる番号ポータビリティ(継続)制度も始まって新機種への買い換えが進むと見られ、エレクトロニクス全体で緩やかな回復基調が続く。

 半導体市場も10%弱の成長を続ける。2007年度から2008年度前半にかけて、米マイクロソフトの新ウィンドウズ「ビスタ」の発売によるパソコン買い換え需要が盛り上がるだろう。2008年には北京五輪もある。この時期、半導体市場は10%超の高成長を期待しているようだ。

 こうしたシナリオを描いているからこそ、過去数年間、絞りに絞ってきた研究開発費や設備投資額を2006年度に思い切って増額に転じさせたと読むべきだろう。これまで慎重すぎて設備投資競争に負けてシェアを落とした反省から思えば、応援したいところだ。

 再成長のための種まきを始め、2007年度から2008年度にかけて収穫、中期経営計画で設定した目標や最高益を達成するという皮算用も見え隠れする。ただし、足下の急速な円高や素材高騰などリスクへの備えも必要だ。このため、「2006年度は先行投資もあり業績見通しをやや抑え気味にした。2007年度に期待してくれ」というのが、企業側からのメッセージのようである。

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