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【第9回】内部統制は経営者の意識改革を迫る

経営管理は誰の仕事か

  • 日経エコロジー編集委員 山岡則夫

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2006年5月25日(木)

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青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科 八田進二教授

 日本メーカーが品質管理に絶対の自信を持っていたバブル後期、ISO9000シリーズが「品質管理の黒船」としてやって来た。

 欧米の取引先からISOの認証取得を求められたセットメーカー、さらにはセットメーカーからISO対応を迫られた部品メーカーは、従来の日本的仕事の進め方にはなかった「マネジメントシステム」の考え方にとまどい、膨大な文書化の嵐に苦労した。

  当時、日経メカニカルの記者としてISOを追っていた私には、現在の「内部統制フィーバー」がかつての「ISO騒ぎ」とダブって見えて仕方ない。

 そういった問題意識を持ちながら、青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科の八田進二教授に、わが国における内部統制の課題について聞いた。

 八田教授は金融庁企業会計審議会内部統制部会部会長として今年成立予定の金融商品取引法(日本版SOX法)の基となる「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準案」の取りまとめ役である。(聞き手は山岡則夫:日経エコロジー編集委員)


●わが国の企業は今、内部統制対応で大わらわですね

 現在、日本企業が得ている「内部統制」に関する情報のほとんどは、米国の企業改革法(SOX法)404条そのままの姿を日本でも要求されるだろうという前提に立ったものになっています。また、一部の、先行する監査にかかわっている事務所、あるいは米国で404条対応にかかわったコンサルティング会社などが、先取りする解釈を一方的に行っているわけです。

 例えば、文書化についていうと、404条では業務のプロセスがどのような状況になっているか、きちんとコントロールが効いているかどうか、ということを第三者に説明可能なように文書化しなければいけない。その作業量が膨大だというので米国の株式公開企業は悲鳴を上げています。

 我々が公表した基準案(金融庁企業会計審議会内部統制部会「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準のあり方について」)の中では、文書化という言葉は1回も出てきません。文書化が必要ないということではありません。重要なものに関しては記録と保存を求めているのであって、詳細なデータベースを作れとか、ハードコピーで見えるものを作れということではないのです。

 ところが米国の現行の仕組みはそうなっています。米国の大規模公開早期適用会社の場合、2004年11月から実務制度が始まったのですが早々に、作業・コストの膨大さに悲鳴が上がりました。先行する大規模公開会社でも負担が大きすぎるなら、これから適用される中小レベルの企業ではとてももたない。そのため見直し作業が行われています。近いうちに緩和策が出てくるでしょう。

 先行する米国での反省を踏まえて、日本では、どの株式公開企業でも対応可能なレベルに足並みを揃えることにしました。

 そのため、一律にすべてのものを統制するのではなく、財務・会計上の大きなリスクがあるものを洗い出して、それを統制する。さらに内部監査で統制の信頼性を保つ。外部監査では内部統制対象の内容を直接、対象にするのではなく、内部統制報告書の信頼性をチェックするという形で負担を低減しています。

 では、何をどこまでやればいいのかということですが、これは言いようがありません。規模が同じであっても業種も違えばこれまでの組織機構も違う、扱っている商品のリスクも違います。経営者が署名している決算書、これが本当に問題無いかどうか、作る段階から、経営者が自分の問題として考えてくださいということです。

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