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「ダ・ヴィンチ・コード」とかけて「小泉改革」と解く

その心は「分かりやすい映像」に潜む功と罪

  • 寺山 正一

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2006年5月30日(火)

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 「ダ・ヴィンチ・コード」が映画史上歴代2位の順調な滑り出しを見せている。レオナルド・ダ・ヴィンチが名画に託して伝えようとしたイエス・キリストの謎を追う原作の歴史ミステリー小説は、全世界で5000万部を突破する売れ行きを記録したのだから、映画の方も計画通りの立ち上がりと言っていい。

 この映画、実は「小泉改革」とある種の共通点を持っている。複雑な物事の背景をすぱっと短い言葉で斬って、畳み掛けるように結論に導いていく。検証のために持ち出してくる資料や素材そのものは事実を含んでいるのだが、相反する膨大な証拠や資料の検証を抜きに、考える暇を与えず映像や音で本能に訴えかける。

 小泉改革の本質が「テレビ時代の劇場型政治」なのだとすれば、「ダ・ヴィンチ・コード」の中で繰り広げられるのは、「映像時代のパフォーマンス型神学論争」にほかならない。国会のテレビ中継で民放のニュース番組も顔負けのフリップが使われるようになった今、「パフォーマンスを否定するよりも、うまく活用した方が勝ち」なのは、残念ながら否めないのだろう。

小泉首相の資料は60字が上限

 知人の官僚で、小泉純一郎首相に経済政策を説明するための資料を作成している人物がいる。彼曰く、「小泉首相に手渡す資料では、1ページにつき20字×3行、合計60字以上、文字が並んでいると読んでもらえない。そんな不文律がある。文字が長くなりそうな場合、60字で止めて、後は余白にグラフや図表を多用するのがコツ」なのだそうな。

 上に引用した発言がすでに100字近いのだから、60字の制約がいかに大きいか、お分かりいただけるだろう。見出しと簡単な要旨を語っただけで、すぐに60字など超えてしまう。
 この方法には、1つの利点がある。1枚につき60字の文字とグラフしかない資料なら、読まずに「見る」だけで理解できるのに加え、ポイントが1点に絞られているだけに、改めて疑問を抱くこともない。

 これ1枚だけなら論争に耐え得ないものの、1枚めくると関連した別の資料が何枚も飛び出してくる。

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