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経済行為を「文化」と表現する愚

2006年6月1日(木)

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 20年前、来日したばかりの時、日本はカラオケの全盛期でした。マイクを握って酔いしれるサラリーマンの姿を見て「恥ずかしくないか」と私は思いました。当時の中国では娯楽が少なく、音楽に合わせて歌うのは俳優でないといけないと思っていました。

 カラオケの店に連れて行ってくれた知人に「これを中国に紹介するときっと流行るよ」と言われましたが、「中国の文化には、きっと合わないでしょう」と考えもせずに答えました。

 その3年後、中国の生まれ故郷に帰省する機会がありました。そこで見たのは、村の人たちがカラオケに興じている姿でした。小さな子供が簡易なカラオケセットで親と一緒に歌っているところを目撃すると、何ともなしに裏切られた気分になりました。「冷たいご飯の塊など、中国人はわざわざ買って食べない」と思っていたのですが、上海ではおにぎりがすっかり人気製品になったのを、昨年知りました。

中国の知人に見られた「かつて日本のサラリーマン」

 先日、中国銀行の知人と雑談しました。「次にどんなところに転職するつもりか」と彼に尋ねたところ、「退職までここで働くよ」と意外な答えが戻ってきました。彼は起業も経験し、転職も経験したやり手です。まさかこのまま中国銀行にとどまることはない、と思っていました。

 私が「信じられない」という顔をしているのを見ながら、彼はゆっくりとしゃべり始めました。

 「ここの給料はそれほど高くはないが、手当てが充実していて、場合によっては給料よりも額が多くなることもある。また自分のような営業職は、営業利益の数パーセントを特別ボーナスとしてもらえる。去年購入した自宅の頭金には、このボーナスを当てた。でもそれだけが今の仕事を続ける動機ではない。退職金は勤続年数に比例してどんどん上がる仕組みなので、退職まで勤めないと損だから…」

年収で3倍の差をつける終身雇用はあるのか

 まるでどこかの国でよく聞くような話でした。辞めないことだけで社員も会社も得するならば、終身雇用を採用するのは自然な結果です。ですが「辞めないだけで得するシステム」をもはや維持できなくなったから、日本の終身雇用の中身は抜本的に変わろうとしています。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト