「宋文洲の傍目八目」

正論は村上容疑者と共に去らぬ

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2006年6月15日(木)

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 既にご存じと思いますがインサイダー取引疑惑で東京地検特捜部に6月5日に逮捕された村上世彰容疑者は、当社の社外取締役に就任していました。逮捕のわずか前ですが彼には当社取締役を辞任してもらいましたが、彼が今年の3月半ばから6月初めまで当社の取締役であったという事実は消えません。当社がそして私がなぜ、彼を社外取締役として迎えていたのかを、できる限りの説明をしたいと思います。

 私が村上氏と最初に会ったのは昨年の2月25日でした。彼が面会を求めてきました。私の時間調整が困難だったため、当社のCFO(最高財務責任者)に対応を頼みました。しかし、翌日にそのCFOはお手上げ状態になりました。村上氏から「お前には用がない」と言われたからです。

 いきなりこんな失礼なことを言う人は見たことがなかったので、私はかえって彼に興味を持ちました。これが彼と知り合うきっかけになりました。

 後日、村上氏はMACコンサルティング(村上ファンド)の若いトレーダーを連れて当社にやって来ました。その表情は明るいものでした。

正論の連呼に、いつのまにか考えを共鳴

 「古い企業は、経営と資本は馴れ合っている」
 「古い経営者は立場に安住し、株主のことを考えていない」
 「業績が良くないのは社員ではなく、経営者の責任だ」
 「100円玉が入っている財布が70円で売られている。本来の会社の価値を経営者が導き出せないなら、株主がモノを言わないとダメだ」
 
と力説しました。正論を吐く彼の姿を見て、私はすっかり彼の考えを共鳴してしまいました。

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著者プロフィール

宋 文洲(そう・ぶんしゅう)
ソフトブレーン
マネージメント・アドバイザー

そう・ぶんしゅう

1963年6月中国山東省生まれ。84年中国・東北大学を卒業後、日本に国費留学する。90年北海道大学大学院工学研究科を修了。天安門事件で帰国を断念し、日本で就職したが、勤務先が倒産。92年ソフト販売会社のソフトブレーンを創業し、代表取締役社長に就任、99年2月代表取締役会長に。2000年12月に東証マザーズ上場、2005年6月に東証1部上場を果たす。2006年1月代表権を返上し取締役会長に、同年8月31日、「もう1人の社長」「陰の実力者にならない」として、取締役会長を辞任し、マネージメント・アドバイザーに就任する。(写真:川口 愛)



このコラムについて

宋文洲の傍目八目

日本人が意外と気づかない視点を、『ここが変だよ日本の管理職』『やっぱり変だよ日本の営業』などの著書でおなじみのソフトブレーンのマネージメント・アドバイザーである宋文洲氏が独特の切り口で紹介します。

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