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2006年6月21日(水)

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 前回村上ファンド事件に関連して、コメントを書いたところ、いくつかの有益なコメントを頂いた。いずれどこかで、書きたいとは思っていたが、そろそろ、自分がなぜ、理工系出身なのにアナリストの道を選び、アナリストを辞めてヘッジファンドの世界に入ったかについても記しておきたい。

技術にカネが回らない日本の硬直性

 筆者は、同年代の他の多くの“秀樹”という名前をつけられた人たちと同様に、恐らく湯川秀樹博士のような立派な学者になってほしいという親の思いから秀樹という名前を与えられ、その思い通り、数学や物理に興味を持って理工系の道に進んだ。

 大学の教養課程は面白くないというのが一般的かもしれないが、自分にとっては大変面白く、専門に行っても進んで実験などを履修して真面目に勉強したつもりだ。しかし、これまた多くの理工系の人間と同様に、湯川秀樹のようにはなれないことを痛感し、努力すれば世のため人のためになる工学の道を選んだ。

 卒論及び修士論文は「ホログラフィの画像計測」であり、それなりに面白いテーマであったが、ここで、自分の技術屋としての進路について考え直すことになる。

 第1に、論文になるかどうかは別にして、ホログラフィに関連して、自分には研究したいテーマがほかにあったのだが、先輩から上記のテーマをトップダウンで与えられたこと。

 第2に、このテーマは元々、エンジンの噴霧燃焼の現象を解析することが目的なのだが、そのためならほかにもっと有効な手段がある気がしたこと。ニーズとシーズを無理にくっつけたような印象も否めず、何のための研究かを疑問に感じた。

 第3に、学会としては精密工学会など複数の学界に所属して論文発表をしたが、両方の学会の相互交流が薄く、ある学会で新規性がなくても、別の学会で未発表であれば評価される傾向があった。狭い世界で壁をつくり、本当のオリジナリティを追究するという本分を忘れているように感じた。

 第4に、当初は予算が少なく装置や電子回路の自作に膨大な時間を費やしたこと。それ自体は大変勉強になったのだが、肝心の研究は遅々として進まない。予算、つまりカネがつくと立派な装置を買い、一気に成果を出せた。カネがあるか、ないかによって研究の意義と成果を大きく左右されることを実感した。

 第5に、ある大手電機メーカーへの1~2カ月の工場実習などを通して、技術屋というものは、しょせん、企業という大きな装置の歯車に過ぎないのではないか、そしてあまりに冷遇されているのではないかと疑問を抱くようになった。

技術屋を断念し、技術の“触媒屋”に

 こういう経験を経て、メーカーの一技術屋になるよりも、技術を企業や産業全体の中で評価したり、また技術開発戦略を考えたり、良い研究に資金をつけるような仕事の方が向いているではないか、と考えるようになった。

コメント8

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