• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

職場で酒気を漂わせる社員への対応【後編】

弁護士からのアドバイス

  • 田中 亨子,前田 陽司

バックナンバー

2006年7月26日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 Aは3~4日、特に月曜日に無断欠勤するようになり、今年3月に外回りから会社に戻った時に、酔っぱらっているように見えたことがあったそうです。仕事中にAが飲酒しているのであれば、社用車を使用しているので、我が社としても就業時間中の酒気帯び運転による検挙や事故の可能性が心配です。

 相談内容の詳細は前編をご参照ください。>>

1.「酒のうえ」は許されない

 相談内容から見る限り、会社の業務によってアルコール依存症になったという「業務起因性」は認められないようです。従って法的な分析も、Aさんが私生活上の問題を会社に持ち込んだという観点から出発します。

 日本の社会はお酒には寛容であると言われることも多いのですが、法律の世界では「酒の上のことだから」は全く言い訳になりません。むしろ酒を飲んで問題を起こした場合、飲んでいない場合よりも法的責任を加重する理由になります。その意味で、この会社のAさんに関する管理体制には問題があり、それに伴って大きなリスクを抱えていることを指摘しなければなりません。

2.対外的リスク

 例えば酒を飲んで社用車を運転し、事故を起こした場合、しらふで事故を起こした場合よりも民事上も刑事上も責任が加重されます。「この人はアルコール依存症という病気だから」というのは、責任を軽減する理由にはなりません。

 ここで注意しなければならないのは、事故を起こしたAさんだけでなくAさんを雇用する会社も、事故の被害者に対して損害賠償責任を負うことです。これは「使用者責任」と言われるもので、社員が職務の範囲内で他人に損害を与えると、会社は社員と連帯して不法行為責任を負うのです。社員と半額ずつ責任を負担するのではありません。被害者は会社に全額の賠償を請求できます。

 会社は社員に責任の分担を求めることができますが、賠償する経済的能力が社員にない場合は、事実上全額会社負担にもなりかねません。さらに社用車で社員が酔っぱらい運転をし、事故を起こして刑事罰も受けたとなると、会社の信用を揺るがす一大事です。

 また、化粧品メーカーの外回り営業という仕事の性質上、化粧品店など女性の多い職場を回ることも多いものと思われます。営業マンが酒を飲んで女性の多い職場に赴くと、客先の女性に対してセクハラやそれ以上の行為に及ぶ危険すらあります。もしそれが現実になったら、会社の信用は地に落ちます。そこまで深刻な事態にならなくても、酒臭い営業マンを平気で使っている会社は確実に評判を落とします。

コメント0

「事例で学ぶ「メンタルヘルス」のツボ」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の社会に足りないのは起業家精神です。

デイビッド・ルーベンシュタイン 米カーライル・グループ共同創業者兼共同最高経営責任者