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「部長で“アガリ”」はもう古い?

  • 小林 暢子

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2006年7月25日(火)

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 1975(昭和50)年前後、両親が毎日新聞社の週刊誌「サンデー毎日」を定期購読していました。当時小学生だった私は「オレ係長38歳」というマンガが楽しみでした。作者はサラリーマンものの名手、園山俊二氏。会社には「係長」や「課長」といった役職があり、出世して役職が上がることが会社員の目標なのだ、とおぼろげながらに理解したのはこのマンガを通してでした。

 今となっては記憶も曖昧ですが、このマンガの中では「部長」が主人公たちの憧れのポジションとして描かれていた印象があります。高度成長期の当時、「38歳で係長」という標準的な昇進コースを歩んでいた会社員にとって、部長になれるかなれないかは、キャリアの重大な分かれ目となっていたのでしょう。マンガに影響されて、「お父さんも部長になってよ」などと言い、母にたしなめられたものです。

ほとんど行われてこなかった部長職の能力開発

 その後、バブル経済とその反動による不況期を経て、日本企業の人事システムは大きく変容しました。役職のインフレで「部下なし部長」が量産される一方で、成果主義の台頭と年功序列制度の崩壊により、管理職のリストラや降格が行われる例も増えました。そんな中でも「部長」職は、会社員にとっての1つの「ゴール」であり続けてきたように思います。

 「新入社員から課長職に至るまでは、年齢や役職に応じた教育、研修を提供していますが、部長職の能力開発はほとんど行ってきませんでした。部長になった時点で一定水準の能力は保証されるので、その後さらに能力を伸ばして昇進できるか否かは、本人の自助努力に任されていたからです」。沖電気工業人事部で人材開発を担当する末岡克教課長の言葉からも、部長職が一種の「アガリ」ととらえられていたことがうかがえます。 

 この背景には、一般的な日本企業においては部長昇進のタイミングが40代後半であり、それ以降の能力開発が難しいと見なされていたこともあります。日本興業銀行出身で、現在は人材コンサルティング会社、リンクアンドモチベーション(東京都中央区)の取締役を務める藤崎雄三氏は、「興銀時代、部長職を対象とした研修のテーマは主として退職後のセカンドキャリアに関するもの。密かに『たそがれ研修』と呼ばれていました」と話します。

「心」を助ける仕組み

 しかし近年、部長級のミドルマネジメントを対象にした人材開発プログラムを導入する企業も増えつつあります。1つの流れは、上級管理職の候補生を対象とした選抜研修。「できるマネジャー」を対象に、MBA(経営学修士)式の経営手法などを学ぶもの。最近人気のロジカルシンキングなどもこのジャンルに入ります。

 もう1つのタイプとして、マネジャーのメンタル面を支援する制度が挙げられます。とはいっても、うつ病対策などではなく、新規事業の開発や業務改革など、難度の高い課題に取り組むマネジャーのモチベーションを上げ、課題解決までの道のりを自ら主体的に切り開けるよう支えるといったタイプのものです。上位のマネジメントとしてより困難な課題に取り組むために自分の限界を壊し、自己変革を行うためのものとも言えます。この代表例がコーチングです。

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