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姿を見せ始めた“Web2.0”
ネットの遊び場が広告塔に

2006年7月24日(月)

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ミクシィ 【SNSコミュニティー】
コミュニティーと呼ばれるインターネット上の交流の場を提供。ちょっと“濃いめ”のテーマに引き寄せられた若者が集う。企業から見れば、ターゲットが絞られた消費者の固まり。発展途上の新しい広告チャネル、ブランド構築の場として、早くも大手企業が注目し始めている

 6月9日に始まったサッカーイベント「FIFAワールドカップドイツ大会」。全試合をCS放送するスカイパーフェクト・コミュニケーションズ(スカパー)は、その2週間前からインターネットを使った広告を開始していた。

 その舞台は、友人や知人の紹介で参加できるインターネット上のサービス、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)である。会員制なのでネット上に溢れる匿名の書き込みサイトほど得体が知れないものではなく、ネットならではの“濃いめ”の交流の場(コミュニティー)である。スカパーはそこに新たな広告チャネルとしての可能性を見いだした。

 最大手のミクシィ(mixi 、東京都渋谷区、笠原健治社長)が提供するSNSサービスの場に、ワールドカップでサッカーに興味を持った初心者をメーンとする交流の場を用意したのである。

 ここでスカパーは、日本代表ユニホームに似せてデザインしたデジタル画像を配布。「日本代表の青でミクシィの画面を染め上げよう」と呼びかけた。イメージが浮かんでこないという方も少なくないはず。まずは、上の写真を見て想像していただきたい。

 コミュニティーへの参加者は、ネットにつながっていることの証しとして写真やイラストをページに載せる。この画像としてユニホームの画像を使ってもらうという趣向である。門外漢には少々理解するのが難しいのだが、あまり堅苦しいことではなく、参加者はちょっとした遊び感覚で楽しんでいるようだ。サッカー日本代表を応援する見知らぬ者同士が、一種の連帯感でつながり合うのである。球技場で隣の人と肩を組んで声援を送り、抱き合ってゴールを喜ぶのと大差のない感覚だ。

 現在、ミクシィの会員は約350万人。人気タレントを起用してテレビや雑誌などのマスメディアに広告を打っているスカパーが、あえて会員限定のネットコミュニティーに注目した理由は何なのか。スカパー事業開発推進部の河口祐毅アシスタントマネージャーはこう説明する。

 「スカパーの潜在的視聴者の多くが既にスカパーと契約している。マス広告で刺激できない新しい視聴層の開拓に挑戦しようと考えた」

 マス広告では、年齢層や性別など大まかにしかターゲットを捉えられない。これに対してネットでは、趣味や関心事などテーマごとに情報交換を楽しみたい人々が集まる。しかも、ネットでは情報の受け手が、自分が知った話を面白がって友人や知人に伝える発信者に転じる。こうしたネット版の“口コミ”をマーケティングに生かそうというのがスカパーの狙いだ。

ネットの“口コミ”に威力

 一方、インターネットサービスの提供者側も、広告媒体としてのメニューを充実させつつある。

はてな 【ブログ BUZZ プロモーション】
はてなのブログに「○×が欲しい!」と書くだけで応募できるプレゼント企画。なぜその商品が欲しいのか、どのように使うつもりなのかなど、自分の思いを込めて書き込むケースが少なくないという

 もはや一般的に広まったネット上の日記「ブログ」を運営するはてな(東京都渋谷区、近藤淳也社長)は、今年4月から「はてなダイアリーブログ BUZZ(バズ)プロモーション」という広告メニューの提供を開始した。BUZZとは「噂をまき散らす」の意。ブログの情報伝播力を使って、企業の広告キャンペーンを支援する。

 企業側が商品プロモーションの企画をはてなに持ち込むと、はてなは会員向けのウェブページで「○×という商品のプレゼント企画がありますよ」と告知する。それを見たはてなの会員が、自分のブログに「○×が欲しい!」と書き込めば応募完了。そのブログを読んだ人がまたブログに書き込むといった連鎖反応によって、プレゼント企画の存在が広まり、同時に商品の認知度そのものが高まるという仕掛けだ。

 ブラザー工業は2005年2月に、レーザープリンターの営業担当者や技術開発担当者たちが商品にまつわる話題を書き込む「ブラザー社員のブログ」を開設した。多くの消費者に同社の製品について知ってもらうためだ。さらに、新商品の発売に合わせてブログ BUZZ プロモーションを試したところ、計4回で3800人を超える応募者を集めた。

 「コストをかけることなく高い反響を得られた」と、同社ブログ担当の松原淳氏は満足げだ。

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「姿を見せ始めた“Web2.0”
ネットの遊び場が広告塔に」の著者

戸田 顕司

戸田 顕司(とだ・けんじ)

食ビジネス シニアリサーチャー

「日経パソコン」「日経ビジネス」の記者、「日経ビジネス」兼「日経ビジネスオンライン」「日経トップリーダー」の副編集長、「日経レストラン」編集長などを務め、2016年3月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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