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サバンナ、そして雑木林に学ぶ
「ビジネス生態系」

競争と共生、両立の鍵がここにある

  • 常盤文克

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2006年8月7日(月)

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 前回は「競争」という切り口から、その本質とは創造することにあると述べました。今回はこの競争というテーマの延長として、対極にあるとも言える「共生」との関わりをお話したいと思います。

「競争」と「共生」は矛盾しない

 競争に続いて共生に触れるのは、一見すると相反するように思えるこの2つの考え方が、バランスよくあることが大事だと考えているからです。生きものの生態系をイメージすると分かりやすいかもしれません。そこでは様々な動植物が競争し、淘汰を繰り返しながら共生しています。

 例えば雑木林には、その名の通り実に様々な種類の草木が生え茂っています。高い木もあれば低い木もあり、また下草も多様です。そこでは互いに限られた地面と空間、そして日光を確保しようと競い合っています。

 もちろん、自分にとって邪魔になる相手もいるでしょうが、互いに我慢しながら1つの雑木林を形成しています。つまり、生態系は競争と共生のバランスを保ちながら成り立っているのです。

 ここで共生と言っても、それは誰でもすべてが生きられるということではありません。そこには激しい競争があり、厳しい淘汰があり、その環境で生きるに値するものだけが、共に生存出来るのです。

競争の尺度は大小や強弱ではない

 こうして多様な植物が競いながら自分の居場所を確保し、共生しているからこそ、雑木林は風雨や台風などに耐えうるのです。強い台風が来ても、雑木はなかなか倒れませんし、土砂崩れも起きにくい。多様性こそが、自然の中では最も強い状態なのです。

 一方、杉林のように同じ種類の木だけを人工的に植えた山地は、風雨や土砂崩れ、地滑りなどに弱くなり、災害を起こしてしまうのです。

 同じような共生関係は、アフリカのサバンナ(草原地帯)にもあります。サバンナといえば弱肉強食の世界というイメージがありますが、決してライオンやヒョウのような強いものだけが生き残るわけではありません。

 シマウマのような草食動物や、一見弱そうなウサギなどの小動物が食べられて滅んでしまうわけでもありません。動物たちの多様で個性ある生き方の中で、きちんとバランスが取れた競争と共生の生態系が形成されているのです。

 つまり、サバンナの動物群や雑木林のような植物群における競争の尺度は、見かけ上の大小や強弱ではありません。それぞれが自分たちの居場所を見つけて自分たちの生き方を貫き、生き方の「質」を競い合っているのだと言っていいでしょう。こうして作り上げられた生態系の中で動植物は淘汰を繰り返し、太古の昔から生態系の秩序を保ってきました。

 こうした「競争と共生のバランス」という発想は、企業の経営にも適用できるのではないか、と私は考えています。

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