• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

アートの香りをブランドに取り込め!
王者が仕掛けるしたたか戦略

成長企業に学ぶブランド構築法
ケース【5】ルイ・ヴィトン

  • ロンドン支局 田村 俊一

バックナンバー

2006年8月17日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 昨年10月12日、パリの目抜き通り、シャンゼリゼ通りに2年ぶりにルイ・ヴィトンが戻ってきた。芸術の都パリにふさわしく、ふんだんなアートとともに…。

 新店舗「メゾン・ルイ・ヴィトン」は、ちょうどシャンゼリゼ通りとジョルジュ・サンク通りの交差点にある。この一等地の地上7階建てのビルすべてを買い取り、そのうち4階分を販売スペースとした。総売り場面積は1800m2でルイ・ヴィトンの店舗としては世界最大規模。オープン以来、1日の来客数は多い時では1万人を超える。新たな旗艦店の誕生である。

 この店舗を「アートとともに」と評したのには訳がある。ビルの最上階にルイ・ヴィトンの店舗としては初めて、専用のアートギャラリーを併設したからだ。

 現在7階のギャラリーで開催されているのはインドをテーマにした作品の展示会。インドの著名な写真家や新進気鋭の現代アートの担い手たちの作品が並べられている。

 展示内容はほぼ3カ月ごとに入れ替えられる。今年9月からは世界の著名アーティストにルイ・ヴィトンの商品を提供。それらを素材にして自由に作品を作ってもらい展示する予定だ。

ブランドとは「芸術」だ

 アートとの関わりで言えば、こんなこともあった。開店の前日、ルイ・ヴィトンは革新的な作風で世界的に名を知られる映像作家、ヴァネッサ・ビークロフト氏に店舗を撮影現場として提供した。深夜、大勢のヌードモデルとともに店内で撮影を続けるビークロフト氏の目に商品を陳列してある棚が目に入った。

 「この棚にモデルを座らせたり、寝そべらせて撮影してみたい」

 商品の陳列を終え、値札まで並べていたスタッフは大慌てである。だが結局、同氏の意向を取り入れて、並べ終えた商品を棚から下ろした。

 なぜアートをそこまで重視するのか。ルイ・ヴィトン マルティエでグローバルコミュニケーション代表を務めるマリー=サビーヌ・ルクレール氏はその理由をこう説明する。

 「アートがブランドにもたらす相乗効果は非常に大きい。ルイ・ヴィトンは常にアートに刺激され、多様性や創造性を深めてきた」

 世界最大・最強のブランドに進化したルイ・ヴィトンにとって、他のブランドとの差異化を図り、そのブランド価値を維持するには欠かせない要素が「アート」だというわけである。

 最上階のギャラリーだけではない。シャンゼリゼのビル全体に現代アートがふんだんに取り込まれている。

 ギャラリーに昇るエレベーターに乗る人はちょっとした覚悟が必要だ。1階から7階のギャラリーまでの20秒間、エレベーター内は漆黒の闇に包まれるからだ。ドアの開閉ボタンさえも光らない。

 これもまた立派なアート作品なのである。デンマーク生まれのオラファー・エリアソン氏が手がけたもので、タイトルは「自己感覚の喪失」。

 1階から4階まで一気に昇るエスカレーター脇の壁面は長さ20mの光ファイバーパネルに覆われている。米国人ビデオアーティスト、ティム・ホワイト・ソビエスキー氏の手による作品で、パネル面には多彩で美しい光の波が流れていく。

コメント0

「特別編集版 ブランド進化論」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授