• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

第3回 現場の意識を受身型から提案型へ

成果が出始めたトークツ・グループの改善プロジェクト

  • 杉山 泰一

バックナンバー

2006年8月25日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 リヴァンプは、ロッテリアとほぼ同時期にトークツ・グループ(東京都台東区)の再生支援にも乗り出した。この案件は、旧経営陣が財務的な相談を銀行に持ちかけ、その銀行がゴールドマン・サックス証券に新規融資先として紹介したのがきっかけ。トークツは靴卸で業界3位だが、海外投資の失敗や取引先の相次ぐ倒産などによって過大な負債を抱えていた。ゴールドマン・サックス証券は、事業再生のパートナーとしてリヴァンプに打診。結局、両社がトークツの共同出資者となった。(文中敬称略)

組織さえ整備すればトークツは立ち直る

トークツ・グループ
トークツ・グループの遠藤研二社長(中央)。昨年12月に就任。三井物産出身でロシニョール・ジャパンなどの社長経験を持つ。左は湯ノ目信美・営業本部量販・チェーン店事業部部長、右は佐藤斉・商品企画本部長

 リヴァンプとゴールドマン・サックス証券は、トークツの経営陣を刷新し、三井物産出身でロシニョール・ジャパン社長の経験を持つ遠藤研二を新社長として送り込んだ。遠藤は、澤田が以前運営していたファンド会社のキアコン時代からの知り合いだ。

 遠藤は、澤田からトークツ社長就任の依頼があった時、まず現場を視察してみた。「婦人靴は難しい商売だと感じた。それ故参入障壁が高い。トークツは作っている商品は素晴らしいし、社員は礼儀正しく百貨店からの評判もいい。組織さえきちんと整備すれば強い立派な会社になれる」と感じた。遠藤は社長になる決意をし、リヴァンプからは澤田をはじめ数人が役員や社員として参画することになった。

澤田が要所要所で檄を飛ばす

 新生トークツでは、澤田が重要な会議に必ず参加して檄を飛ばしている。「これが社員にすごくいい刺激になっている」と遠藤は言う。こんなエピソードがある。澤田が社員に「ゴールデンウイークに一番売りたい商品は何だ」と聞いたら、「分からない」という答えが返ってきた。澤田は「ふざけるんじゃない。この期間に年間売上高の10%を稼ぐのに」と力を込めた。

 みんなで議論した後、約160人の本社社員のうち遠藤を含めて120人くらいが、百貨店などの売り場にいる約80人の販売担当社員を応援しに行くことにした。すると競合が軒並み前年割れなのに、トークツの百貨店売り場の売り上げは116%を記録。澤田が後日、「お前らみんなよくやった!」と現場に伝えたら、ものすごく盛り上がった。

 また、澤田のユニクロでの経験も、トークツ社員には頼もしく映る。「今まで普通にやってきたことや考え方であっても『それは違うよ』と気づかせてくれる。ユニクロ時代の事例も教えてくれるので説得力があります」と、商品企画本部長の佐藤斉は言う。

 そもそもトークツ社員には、同業者として澤田には大なり小なり憧れに似た感情がある。「業界の有名人で、しかもうちの経営陣の1人。そんな人が普段から積極的に話しかけてきてくれる。でも腰が低いし、話をうまく聞いてアイデアを引き出してくれる。自分が部下と接する時の参考にもなる」と、営業本部量販・チェーン店事業部部長の湯ノ目信美は感心する。

現場の声に耳を傾け、一緒に行動する新社長

 2005年12月に社長に就任した遠藤は、最初に全社員を集めて、会社が財務的に厳しい状況にあることを説明した後、「プロジェクトチームをたくさんつくり、2006年1月から改革を始める。みんなで参加して考えて会社を動かそう」と号令をかけた。全員が一体感を持って一つひとつ結果を出すことが、社員のモチベーションの向上に効くと考えたからだ。

コメント0

「現場をやる気にする企業再生」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック