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回復が不十分な社員の復帰とリハビリ勤務の取り扱い【後編】

弁護士からのアドバイス

  • 前田 陽司,田中 亨子

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2006年9月4日(月)

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 電子機器部品工場の生産管理担当者として約10年の経験があるYは係長に昇進後、うつ状態になったが、自宅療養2カ月後に、リハビリ的に半日勤務を申し出てきました。当社にはリハビリ勤務制度はないし、まともな仕事もできないと思われますが、どう対応したらよいでしょうか。

 相談内容の詳細は前編をご参照ください。>>

 Yさんは、2カ月間の自宅療養の後、軽作業・半日勤務での職場復帰を希望していますが、会社にはリハビリ勤務に関する制度が無いとのことです。この場合、会社は、法律上どのように対応すべきなのでしょうか。

1.まずは、主治医の診断書の確認

 Yさんの主治医からは、『軽作業で半日勤務なら復帰可能と思われる』という内容の診断書が出ているようです。しかし、産業医からのアドバイスにもあるように、主治医がYさんの都合のよい診断書を作成している可能性もあります。そのため、会社はまず、産業医の意見を聞くなどして、主治医の診断書が客観的で信頼できるものかどうかを確認することが必要です。

 その際、Yさんに産業医など主治医とは別の医師を受診させてセカンドオピニオンを得ておくことも有効でしょう。Yさんが産業医の受診を拒否した場合であっても、会社は、正当な理由があれば、Yさんに対して、産業医の受診命令を出すことができます。

 詳しくは、連載第1回「復帰と欠勤を繰り返す社員への対応【後編】」の解説を参照してください。

2.軽作業・半日勤務を許可しないことはできる?

 主治医の診断書が信頼できるものであると確認できた場合であっても、この会社には、親会社の「リハビリ勤務制度」のように、段階的な職場復帰制度がありません。この場合、会社は、Yさんにどのように対応すべきなのでしょうか。

 相談内容によると、上司のBさんは、Yさんの軽作業・半日勤務を認めたくないようです。そこで、まず、会社がYさんの軽作業・半日勤務を拒否できるかどうかを検討してみましょう。

 過去の裁判例によると、会社に段階的な職場復帰制度がない場合であっても、
(1)会社の業務の中に、半日勤務でも充分なものが存在し、
(2)人員配置の関係などからYさんの部署異動・職種変更が可能であり、
(3)Yさんがその業務を担当できる状態であり、意欲もある場合
には、会社は、Yさんの復職を拒否することはできません(東京高等裁判所平成7年3月16日判決・片山組事件など)。

 つまり、会社は、「段階的な職場復帰制度がないから」という理由だけでは、Yさんの半日勤務を拒否することはできないのです。上記(1)~(3)の観点から、軽作業・半日勤務が実現可能かどうかを、Yさんに生産管理以外の仕事をさせることも視野に入れたうえでよく検討し、可能である場合には、Yさんを復職させなければなりません。

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