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第5回 「会社幕藩体制からはプロ経営者は出ない」

産業再生機構・冨山和彦COOが語る日本企業の変革期

  • 杉山 泰一

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2006年8月29日(火)

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 今回は、政府公認の企業再生請負人、産業再生機構の冨山和彦COO(最高執行責任者)に、破綻企業の再生を委ねられた経営者に求められる能力や経験などを、現場のやる気を高めるという観点から聞いた。

 冨山氏は、まだ40代半ばながら、社長まで務めた前職のコーポレイト ディレクション(東京都港区)での経営コンサルタント時代を含めて、ダイエーやカネボウ、大京、九州産業交通など数多くの破綻した企業の経営の実態を見てきた。同氏は、従来の“会社幕藩体制”の中で出世した日本企業の幹部社員の中には企業再生に向く人材はほとんどいないと言い切る。

社員の目が死んだままでは「再生」とは言えない

――産業再生機構は計41社の破綻企業の再生に関与してきています。そもそも、「企業が再生できた」と言える状態は何だと思いますか。例えば、業績は回復しても社員の顔ぶれが以前とはすっかり入れ替わってしまった場合、それは「再生に成功した」と言える状態でしょうか。

冨山和彦COO
「破綻した企業を再生できるプロの経営者は、冷徹な合理性と他人の気持ちを深く洞察する情緒性のバランスが求められる」と語る産業再生機構の冨山和彦COO(最高執行責任者)

冨山 事業として連続性を保っていれば、社員の8割が入れ替わってしまったとしても、それは「再生」でしょう。そもそも会社は30~40年もたてば、社員の大半が入れ替わるもの。大切なのは、顧客から見て良い会社だと言える状態を維持できるかどうかです。さらに、営業収益が3年、4年、5年と継続的に伸びていけば、完全に再生したと言える状態だと思います。

 もっとも営業収益は、社員の目が死んでいるような状態では何年も伸ばし続けることはできません。社員の目が輝いていないとだめです。極端な話、短期的に業績を回復させることは誰でもできる。でも、社員の目が死んだままではどこかにインチキがある。そんなケースでは1~2年で露呈(ろてい)しますよ。

――つまり、真の企業再生のためには、社員のモチベーションを高めることがすごく大事だというわけですね。しかし、例えば数多くの社員を解雇したり賃下げしたりしなければ業績の回復が見込めないようなぎりぎりの状況では、モチベーションの維持・向上は難しくありませんか。そうした破綻企業の再生を任された経営者が必ずやるべきこととやってはいけないことを、1つずつ教えてください。

冨山 やるべきことは、価値を生み出している人や価値を生み出す能力を持っている人を見極めて、その人たちをどう勇気づけ、どう動機づけするかに全力を注ぐごとです。もちろんこれは簡単ではありません。高給を望む人、出世を望む人、育児環境の充実を望む人など、会社には様々な価値観を持った人がいるからです。

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