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産学連携が成功する条件

ナレッジ・サプライチェーン・マネジメントを磨け

  • 神谷 秀樹

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2006年9月19日(火)

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 日本において産学連携ということが声高に言われるようになって久しいが、実効を上げるのは並大抵のことではないようだ。

 経済産業省主導で「大学発のベンチャー企業を1000社輩出しよう」といった運動が展開されてしばらく経ったが、そろそろ反省期を迎え、いくつかの大学が作ったMOT(技術経営)プログラムも、カリキュラムの再編成を検討しているようだ。最近、筆者もMOTプログラム改編の相談を受けることが増えた。そこで今回は産学連携を成功させるポイントについて言及したい。

 大学で生まれた知的財産を商業生産に結びつけるには、技術やノウハウを商業化するまでの行程を明確に示すとともに、管理する仕組みが必要である。ロバーツ・ミタニではこの仕組みを「ナレッジ・サプライチェーン・マネジメント」(K-SCM)と呼んでいる。以下は、このチェーンの中で、それぞれの関係者の役割についてまとめた。

1 大学

 大学は主に基礎研究をする場であって、そもそも生まれた知財を商業化するシステムを持っていない。商業化とは後述するTLO(Technology Licensing Organization=技術移転機関)をつくってライセンスなどをすることではない。基礎研究する組織が、商業化を試みるということは極めて非効率的である。

 商業化と述べたが、それ以前に「知財を完成するシステム」さえも持っていないと言っても過言ではない。ここで知財を完成するというのは、単に発明を特許などに登録することではなく、申請する特許が「パテントマッピング」という検討手法を経て、より広範な知財としての権利を獲得することなどを含む。

 商業化するには、その特許が他社の特許を侵害してなく、また他社が周りを迂回することも防ぎ、お金を払ってライセンスを受ける事業家の「事業の自由」を保障するものでなければならない。

 また特許は、1度申請して作業が終わるものではなく、通常は「書き加え」を重ね、権利の範囲などを広めていくことなどが欠かせない。この作業は科学者1人でできるものでなく、専門の弁護士や弁理士との共同作業となる。日本ではこのような共同作業を大学研究者と一緒に行う能力と意思を持った弁理士の数が極めて少ない。まずはこうした人物を探し当てることが成功のポイントとなる。

2 TLO

 TLOの役割は、大学で生まれた知財を民間にライセンスすることにある。ただ、ここで気をつけなければならないのは、ほとんどのTLOは、ライセンス後に、その知財が商業化されるのを見届ける役割を担っていないことだ。その一方で、ライセンスの出し手である大学側は一般に、TLOは「最後まで面倒見てくれる」との“誤った”期待を持っている。

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