「酒井耕一の「グローバル企業最前線」」

「美しい国」は支持されるか

安倍政権の拉致問題解決に必要なもの

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2006年9月28日(木)

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 日本のリーダーが小泉純一郎・総理大臣から安倍普三氏に引き継がれた。

 リーダーといえば、こんな話はどうだろうか。

 その国家リーダーはいきなりミサイルを発射して、世界を驚かせた。国連にも従わない。日本でも「テロリスト」など激しい非難を浴びている。長期政権で周りは親の代から人脈で固めている。そのリーダーが、拉致被害者の横田早紀江さんに招待状を送った。「拉致問題に協力したい。ぜひ私の家に来てください」と。

 果たしてこの誘いを受けるべきか――。

ムードに流れる論調

 そのリーダーとは、北朝鮮の金正日総書記ではない。米国のブッシュ大統領のことだ。
 安倍政権の大きな注目点は拉致問題が解決するかどうか。

 期待したいところだが、それには外からの協力も欠かせない。日本人の心情からすれば、拉致解決を何より優先した外交は当たり前と思えるが、先のリーダー話を見ても、外からの視線は微妙に違う。

 アフガニスタンやイラクを攻撃したブッシュ米大統領に対して、日本では「殺人者」や「非道」扱いする世論やメディアの論調が少なくなかった。

 では、拉致問題を巡り、ブッシュ大統領が、被害者家族の横田さんをホワイトハウスに招いた際に、それを強く批判する声は上がっただろうか。 

 相手は「殺人者」なのだ。そこに被害者家族が会いに出かけるのは危険などという声は聞こえなかった。日本の論調は「米国の力を借りて解決できるとありがたい」というものばかりだった。ある時は殺人者扱いで、ある時は拉致解決の強力な助っ人。これだけムードに流れやすい例は珍しい。

 もう1つこんな話はどうだろう。

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著者プロフィール

酒井 耕一(さかい・こういち)

日経ビジネス副編集長。

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