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「再チャレンジ」の前にフェアチャレンジ

2006年10月19日(木)

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 小泉純一郎さんが首相の時、現首相の安倍晋三さんと一緒に北朝鮮で金正日総書記と会談するシーンがテレビに流れた時、僕は変なことに気づきました。小泉さんと安倍さんは金総書記と価値観や主張は正反対ですが、この3人に妙な共通点があります。それは「世襲」でした。

 「民主主義体制の下で国民から選挙によって選ばれた人と、強権政治下で指名された人と一緒にするな」との指摘があると思います。政治体制の中身は別において、今回は世襲について議論してみたいと思います。

 日本では、政治に限らず経済活動でも2世や3世のリーダーが多くいます。企業の中でも、特に中小企業は圧倒的に世襲経営者が多いのが実情です。後継者の育成は、会社の規模にかかわらず企業にとって重要な問題です。中小企業に世襲の社長さんが多いのは、会社というより家業という意識が強いことや、慢性的に人材不足に悩まされている中で仕方なしに世襲させている面など様々な理由があるからだと思います。

 中小企業に比べれば、大会社は世襲がほとんどありません。特に日本を代表するような大会社の場合はそうです。こうした会社は上場しているので、当然といえば当然です。「キヤノンとトヨタ自動車は、世襲経営と変わらないだろう」と思う人もいるかもしれませんが、僕はそう思いません。

キヤノンとトヨタが強いワケ

 キヤノンの場合は、キヤノン創業者の1人で初代社長の御手洗毅氏のご子息である御手洗肇氏が1993年に5代目の社長に就任しました。これは世襲なのかもしれませんが、肇氏はキヤノンの研究開発を先導してきた人物で、実績も残しています。世襲云々の前に能力からして社長に就任したのはなんら不思議のないことでした。

 その肇氏は病気で早世してしまいました。後任の社長は急遽、ナンバー2に相当する人たちから選ぶことになりました。現キヤノン会長で日本経団連会長の御手洗冨士夫さんは、候補の1人で6代目社長に就任しました。冨士夫さんは創業者の甥でしたが、遺産を相続する立場ではなく、サラリーマンとして雇われた人だというのが僕の見方です。

 トヨタ自動車も似た状況です。戦後、トヨタは一度、倒産の危機に直面しました。このことでオーナー経営色は褪せ、集団経営体制の確立に繋がったのです。経団連前会長の奥田碩さんは、その集団経営体制の代表格でした。社長の急死と経営危機。この2つの危機が偶然にも世襲を断ち切り、2つの優れたグローバル企業を誕生させました。

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