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日産、ルノーの役員に聞く 提携の効果

GM提携破談、日産・ルノーの次の一手──3

  • 伊藤 暢人,宮東 治彦

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2006年10月13日(金)

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小枝至・共同会長

 仏ルノーと提携した7年で日産の売上高は5割増え、収益も黒字転換し最高益を更新している。社長が外国人になったことで、日産の世界の従業員数の6割に当たる外国人の士気も上がった。今後はさらに新興市場で協力関係を深められると思う。第三者と提携する場合、本当に株主の価値を高めるかが重要。ゴーン社長は極めて注意深く判断するはずだ。

志賀俊之COO(最高執行責任者)

 提携で日産の業績は良くなったが、ゴーン社長というリーダーのもと、我々自身が変わった面もある。危機から復活できた我々の行動を次世代に伝えていくのが「日産ウェイ」の伝承だ。それを受け継げば日産は1990年代に戻ることはない。第三者との提携では、環境技術のように補完し合えるなら、顧客に新たな価値が創造でき、効果は大きいと思う。

高橋忠生・副社長

 生産面では、日産はコスト管理、ルノーは品質管理のノウハウを相手から学んだ。また工場間で生産性など様々な指標を比較し合う「ベンチマーキング」を両社で行っている。互いの優れた取り組みはすぐに導入し、生産性を高める仕組みだ。第三者との提携では、ウィンウィンの関係がどれだけ出るかがカギ。北米の生産能力は2008年までは余力がある。

西川廣人・副社長

 購買部門では、当初狙ったシナジーはすべて出た。日産は購買コストの20%削減を最初の2年で達成した。その後、エンジンの共通化などで日産は30%のコスト低減を狙ったが、これも達成済みだ。今後はインドやブラジル、東欧など低コスト国からの部品調達に取り組む考え。第三者との提携があるとすれば、当然購買部門のシナジーは大きいだろう。

山下光彦・副社長

 研究開発では、互いの強みを相手に任せ、重複を避けるようにしている。その方が研究開発投資を抑えながら効果的に新技術を導入できるからだ。技術陣の人材交流も行っている。プラットホーム(車台)の共通化も範囲を拡大中だ。第三者との提携では、技術開発の中身より、どうやって取り組んでいるのか知ることが可能。そのプロセスに興味がある。

カルロス・タバレス副社長

 日産とルノーは自社のブランド価値に極めて敏感だ。互いの自主性を尊重し、両社がメリットの出る分野だけに妥協せず取り組んでいる。単に2社が合併するのでは、グループ内で混乱し、ブランド価値が下がるところもあるが、我々はない。米ゼネラル・モーターズ(GM)との提携交渉は(GM株主からの提案があり)たまたまチャンスが来てしまっただけだ。

川口均・常務執行役員

 ルノーとの提携による人事面の効果は大きい。まず外国人や異文化と融合するダイバーシティー(多様性)の発想は今後、グローバル競争時代に絶対必要なものだ。次世代の幹部育成には、ルノー流のエリート選抜教育の仕組みを取り入れた。フランス人はノン(NON)と言える文化。こうした異文化との融合で、健全な葛藤が生まれることはプラスだ。

薄葉洋・常務執行役員

 エンジン部門での効果も大きい。ルノーのディーゼルエンジン技術をそのまま使えるし、共同開発にも取り組める。既に4つのエンジンをルノーと共同開発した。環境技術も狙いの1つ。ハイブリッド車は日産を中心に独自方式の技術を開発中だし、日産のCVT(無段変速機)などもルノー側は興味を持っており、この分野の協力は増えるだろう。

アンドリュウ・パーマー執行役員

 日産でひどい状態だった小型商用車(LCV)事業が息を吹き返し、今や成長の柱の1つになったのはルノーとの提携効果そのものだ。ルノーの生産委託で設備稼働率が高まったし、開発コストの低減や部品の共通化などにも取り組んでいる。事業損益は瞬く間に黒字化し、2005年は営業利益率で7.7%に達した。第三者との提携にも常にオープンである。

トーマス・レイン執行役員

 日産・ルノーのアライアンスはプラットホーム(車台)では共通化し、車のデザインはそれぞれ個性を発揮する形でうまく機能している。日産はOEM(相手先ブランドによる生産)供給でも他社と提携しているが、OEMは徐々に信頼関係を築くのに対し、アライアンスは最優先で全面協力が得られるメリットがある。第三者との提携はシナジー次第だろう。

次ページで仏ルノー役員のコメントを掲載しています。

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