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セブン-イレブンの月末の売り上げが落ちる

好況でも中間層の生活が楽にならない米国社会

  • J・W・チャイ

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2006年10月31日(火)

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 米国のセブン-イレブンの目下の悩みは、月末になると、売り上げが伸びないことだという。給料日前になると、消費者の財布の紐が締まる傾向が強まっているからだ。同社の中心顧客は中低所得者層、つまり“庶民”である。好況が続く米国だが、彼らの生活は一向に楽になっていない。

 米国では中流以下の世帯収入が伸び悩んでいる。一部の知識労働者を除けば、海外との競争で工場やオフィス労働者は賃金の据え置きや失業に直面している。貧困層の問題も深刻さを増している。連邦が定める最低賃金5.15ドルは1997年から据え置かれたままで、物価を勘案した最低賃金の水準は過去50年間で最低だ。そこに、ガソリン代の高騰や金利上昇によるローン利払いの増加が押し寄せ、家計を圧迫している。

庶民を相手にしている小売業は苦戦

 その結果、飲食代などの生活費を切り詰めるしかない。それがセブン-イレブンの月末の売り上げに響いている。これは同社に限った話ではない。例えば、世界最大の小売業ウォルマート・ストアーズはここ数カ月間、米国内の既存店売上高が伸び悩んでいる。庶民を相手にした小売業はおおむね苦戦しているのが現実だ。

 統計データだけを見れば、米国経済は今も好調である。国内総生産(GDP)の伸び率は2006年も2%台~3%前後と予想されており、決して悪くない。先頃、ニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が最高値を更新した。ウォール街だけ見ると、ものすごく筋肉質である。しかし、その裏では、資本市場の圧力によって企業がリストラを進め、社員が職を失い、多くの中流層がかつての生活を維持できずにいる。

 米国で中流と言えば、高卒で自動車メーカーの工場に勤務し、ガレージにはクルマが2台あって、子供は大学に通っているというのが典型的な人物像だった。ついでに言えば、自動車メーカーは全米自動車労組(UAW)に加盟しているので、医療保険の待遇がいい。つまり、将来の不安を感じることなく大過なく人生を過ごせた。

 しかし、こうした中流は減る一方だ。

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