• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

県庁の挑戦~ハコモノ行政はもういらない
(長崎県美術館編)

  • 鶴岡 弘之

バックナンバー

2006年10月31日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

この記事は、テキストと動画の組み合わせで多角的にお届けします。動画は、長崎県の金子知事をはじめとするキーパーソンたちへのインタビューを盛り込んだ、約10分間のスペシャル番組です。テキスト記事と併せて、ぜひ動画をご覧ください。 (日経ビジネスオンライン)

※動画再生をクリックしてもご覧になれない方、またはOSがMACの方はこちらから
(システム条件がWindows XP Service Pack 2 or Vista以降で、Quicktime7.2が必要です。MACの方は、Mac OS X v10.3.9とv10.4.9以降。必要に応じてインストールをお願いします。
Quicktime:windowsMac)
また、Windows VistaのInternet Explorer7でご覧になれない方は「スタート」⇒「コントロールパネル」⇒「プログラム」⇒「規定のプログラム」⇒「プログラムのアクセスとコンピュータの規定の設定」⇒「カスタム」⇒「規定のメディアプレイヤーを選択してください」で「Windows Media Player」を設定してください。


動画再生

 「非常識な美術館でしょう」──。長崎県庁の藤泉(ふじ・いずみ)長崎県文化・スポーツ振興部長はこう言って笑う。

 その美術館とは、2005年4月に誕生した長崎県美術館(長崎県長崎市)。藤氏は2000年の企画段階から実質上の設立責任者として携わり、オープンに至るまで実務面を取り仕切った(当時の肩書きは長崎県政策調整局都市再整備推進課長)。

 長崎県美術館の特色の1つとして、夜8時という閉館時間の遅さがある。たいていの公立美術館は夕方5時か6時に閉まってしまう。だが長崎県美術館は、ビジネスパーソンに仕事が終わってからも足を運んでもらうため、あえて「非常識」な閉館時間を設定した。

 また長崎県美術館では、なんとお酒が飲める。館内にあるカフェでは、ケーキやデザートとともに、ビールやワイン、カヴァ酒(スペインのスパークリングワイン)などが楽しめる。美術品を収蔵する美術館、それも公立の美術館でお酒を出すというのは、通常では考えられないことだ。

図版
長崎県美術館のエントランス部分。ガラスを多用した開放的な建物だ

 だが、こうした“非常識”さが受けている。当初の年間入場者数目標は約39万人だったが、ふたを開けてみると入場者は増え続け、最終的には約65万人にまで達した。全国の都道府県美術館の平均入場者数は年間で約16万人(平成17年)なので、長崎県美術館の際立った人気がうかがい知れる。

 長崎県美術館は、ハード、ソフトともに従来の美術館とは全く違う発想で作られたイノベーティブな美術館である。美術愛好家だけでなく、あらゆる人に足を運んでもらい、利用してもらおうという施設のコンセプト。そして前述したような、徹底的に利用者の視点に立ったサービスの提供──。「官から民へ」という世の中の流れに反するようだが、民間にいる美術の専門家に任せっきりにしたのではなく、行政サイドがイノベーションを主導し、実現させたという点でも、画期的な公立美術館と言えるだろう。

長崎特有のコレクションが生かされていなかった

 美術館とは言うまでもなく美術品を収蔵し、展示する場所だ。主役はあくまでも美術品であり、来場者には貴重で高尚な美術品に接するための心構えやルール、マナーが求められる。その結果、一般的に美術館は美術愛好家以外の人にとって、どうしても敷居が高い場所になっている。しかし長崎県美術館にそのイメージは当てはまらない。長崎県の金子原二郎知事が唱えた「いかめしい美術館をつくるのはやめよう」という方針が、この美術館では守られている。

 長崎県美術館は、金子知事が進める「文化を生かしたまちづくり」の一環として設立された。金子氏が1998年に知事に就任した当時、長崎市内の諏訪の森地区という場所に、知事公舎と隣接して長崎県立美術博物館があった。「その美術博物館には、長崎ならではの南蛮文化や出島に関する歴史的資料、スペイン美術のコレクションなどが豊富にあったんです。でも、それらが十分に生かされていなかった。つまり県民が足を運び、観光客も呼べるような施設になっていなかった」。金子知事は知事就任前から、「知事公舎には入らない」「長崎の歴史と文化を生かして諏訪の森地区を再開発しよう」と訴えていた。

コメント1

「イノベーションで切り拓く新市場」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

ドイツ企業は協調と競争の使い分けに長けている。

ビル・マクダーモット SAP CEO(最高経営責任者)