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「ヒト資本」と「カネ資本」に起こるズレ

景気に合わせて人を採る愚かさ

  • 常盤文克

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2006年11月13日(月)

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 先日のテレビニュースで、ある大企業の内定式の光景を見ました。慣れないスーツ姿の学生たちが神妙な面持ちで大勢並んでいる様子を見ていると、企業が数年前まで人員整理やリストラで頭を悩ませていたことが嘘のようです。特に今年は景気の回復傾向が鮮明になり、多くの業界で一転して人集めに大わらわになっています。
 
 正式な入社の半年も前に盛大な内定式を開く様子を見ていると、せっかく捕まえた新卒学生を逃がすまい、という企業の本音が見え見えです。ここで浮かんでくるのは、そもそも企業にとって人(ヒト)とは何なのか、という根本的な問いです。「ヒトは企業にとって最大の財産である」と言いますが、本当にそうなのか、という疑問もあります。そこで今回は、企業にとっての人、という切り口でお話ししたいと思います。

ヒトとモノとでは時間軸に大きなズレがある

 企業にとっての「ヒト」は、人的資本という言葉で呼べます。これに対して、カネや機械のようなものは実物資本です。それぞれヒト資本、カネ資本と言い換えれば分かりやすいかもしれません。

 このうちカネ資本は使えばすぐに実効性がありますが、ヒトはそうはいきません。ヒトの持つ知識や技術の程度はそれぞれ違うので、ある一定の水準を満たす効果を求めるならば、時間をかけてヒトを育てる必要があります。つまり、ヒト資本は遅効性です。ヒトとモノの効果には、時間軸のズレがあるのです。

 景気や業績がよいからといって慌ててヒトを大量に雇うと、その人材が企業にとって有用な存在に育つ頃には、今度は景気や業績が落ち込んでしまうことがあります。極論を言えば、せっかくの人材が不要になり、人員削減に走らざるを得なくなるのです。企業が人を雇う際には、こうしたカネ資本とヒト資本の有効性の時間的なズレを認識し、もっと慎重に考えねばなりません。

 かつて、企業間の競争の勝敗を決めていたのはカネ資本でした。確かに経済の成長期には、カネの集積が企業を評価する尺度になっていたので、それでよかったかもしれません。しかし、現在のように知識集約型の産業が伸びてくると話は変わります。

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