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中国の近代化と祖国を捨てた人々の関係

2006年12月7日(木)

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 日本の評論家の中国分析は、外れることが多いと思います。体制の行き詰まりや経済のバブル崩壊は十数年前から毎年のように繰り返し予言されてきましたが、ちっとも現実にならないのです。その大きな要因の1つは5000万人の華僑の存在と役割が読めないからです。

 中国の社会を観察すると不動産開発から電子部品、玩具、飼料、幼稚園までどんな分野にも華僑の活躍が目につきます。北京のハイテク地区「中関村」では米ヤフー創始者のジェリー・ヤンさんが現地での業績が表彰されるほどです。

 旧ソ連と違って中国経済が早く市場経済に変革できたのは、この華僑たちの存在が大きいと思います。政治と常に適切な距離を置く華僑は決して中国政府と癒着するような勢力ではありませんが、しかし、彼らはどこの外国人よりも中国のことを理解してリスクヘッジの仕方も心得ています。

革命がもたらした

 しかし、「華僑とは何か」について、日本の人々はなかなか具体的なイメージをつかめないようです。なぜなのか分かりませんが、華僑の活動が少ない国の1つが日本です。彼らが身近にいれば、日本の方ももう少し華僑の実態を理解しやすいかもしれません。

 少なくとも「外国にいる中国人」というイメージは間違っています。華僑たちはもう中国に戻らない、他の国に根を下ろした人たちです。正確にいえば、彼らは「祖国」を捨てているのです。

 華僑の先祖の多くは、過去に祖国と戦ったことがあるのです。中国は朝廷交代の歴史です。同じ国の中にいる異なる民族と異なる思想を持つ人々が、それまでの統治のあり方を否定=革命を繰り返してきました。

 革命が成功しようが失敗しようが、戦いに敗れる人がいます。敗者は残党狩りから逃れるために、海外に脱出しました。日本人の感覚だと「祖国を捨てた」ということになるのでしょう。中国大陸には50の民族が暮らし、多くの思想が並存しているので、それぞれの人々が望む祖国は異なるのです。

コメント29件コメント/レビュー

中国では、華僑という概念はちゃんと定義されています。中国の国籍を持ち、中国以外の国の永住権を持って中国以外の国に定住しているものだけが、華僑といいます。もちろん、こういう華僑はいろんな法律条例より、中国政府に優遇されています。外国に永住権を持っていない中国人はただの中国人で、少なくとも法律上は華僑とは認められていません。法律条例により、多少優遇されているのが現実なんですが。その他に、中国以外の国に定住し、中国の国籍を放棄した中国血統のもの(主に漢民族--客家も漢民族ですよ)は華人や華裔といって、華僑ではありません。こういうものの中の有名人は、中国のトップと会えたりします。ヤフーの創業者なんかは華僑ではなく、美(アメリカ)籍華人だとすべての中国の新聞で紹介されているはずです。つまり、宋さんが華僑で、ジェリー・ヤンさんは華僑ではないのです。要するに、宋さんのいう華僑が実は「*籍華人」のことなんですね。(2007/01/29)

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中国では、華僑という概念はちゃんと定義されています。中国の国籍を持ち、中国以外の国の永住権を持って中国以外の国に定住しているものだけが、華僑といいます。もちろん、こういう華僑はいろんな法律条例より、中国政府に優遇されています。外国に永住権を持っていない中国人はただの中国人で、少なくとも法律上は華僑とは認められていません。法律条例により、多少優遇されているのが現実なんですが。その他に、中国以外の国に定住し、中国の国籍を放棄した中国血統のもの(主に漢民族--客家も漢民族ですよ)は華人や華裔といって、華僑ではありません。こういうものの中の有名人は、中国のトップと会えたりします。ヤフーの創業者なんかは華僑ではなく、美(アメリカ)籍華人だとすべての中国の新聞で紹介されているはずです。つまり、宋さんが華僑で、ジェリー・ヤンさんは華僑ではないのです。要するに、宋さんのいう華僑が実は「*籍華人」のことなんですね。(2007/01/29)

いつも興味深く拝読しております。今回の文章のうち、「天安門事件がきっかけで中国への帰国を断念した僕は、華僑ではありません」という部分がよく分かりませんでした。「華僑の誕生には、必ずと言ってよいほど中国の大地における国のあり方と統治思想に関する戦いがありました」という宋さんの指摘が正しいなら、当然天安門事件で帰国を断念したご自身もまた華僑ということになるはずだからです。なのに「華僑ではありません」とおっしゃっている。これは文意に即して考えるなら、天安門当時(自由がなかった当時)は華僑といえたが、自由がひろがった現在は華僑とは言えない(そして言って欲しくない)、ということだと解釈したのですが、いかがでしょうか?(2006/12/13)

宋さんはおっしゃった華僑という概念はどんどん薄くなっていくことに、私も同感です。長年海外に滞在の先輩より最近来日の留学生達は中国に対する自信をもっと持ってるような気がします。目安で95年の前に海外に出た方とその後の方の思いもかなり違うような気がします。日本に来て7年目になった私は感じたところです。日本の評論家の中国分析について、一部過激の評論に目を引かれたような気がします。彼らは中国の問題、課題の存在に注意を呼びかけてる役割に過ぎないです。(2006/12/12)

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