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米国発デジタルショックに備えよ

デジタル景気は総仕上げの年に、“その次”を狙って米国が動く

  • 若林 秀樹

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2007年1月19日(金)

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 年末からこの年始にかけて、企業経営者や業界関係者との議論を重ね、デジタル産業にとって2007年はどのような年になるのかということを考えてみた。素直に考えれば、2007年から2008年にかけては「デジタル景気の総仕上げ」の時期ということになるのだが、どうも新しい風が吹き始めたという“感触”が“確信”に変わろうとしている。

日本のデジタル産業はもう一段の再編・淘汰が必至

 まずは素直な現状分析から。2002年頃から始まったと言われる「デジタル景気」はデジタルカメラ、DVDレコーダー、薄型テレビという“新三種の神器”が順繰りに新市場として登場してきたことによって、5年にも及ぶ息の長いものになった。2001年当時はエレクトロニクス産業の成長率はもはや1ケタに落ち込むという悲観説が一般的だったが、世界の市場規模は2002年の1400億ドルから2006年には2500億ドルにも膨張し、年平均で13%という高い成長率を記録した。

 明らかな変化は、かつてのような業界横並び構造が崩れたことである。電機メーカー間の業績格差は広がる一方で、半導体分野ではメモリー陣営は好調だったがシステムLSI(大規模集積回路)は苦戦が続いた。薄型テレビは価格の急落で“繁盛貧乏”に陥った。この5年間は電機メーカーにとってそれなりに良い時代だったと言えるが、今後はもう一段の再編・淘汰は避けられない。2008年の北京オリンピックまでには、そろそろケジメをつけねばなるまい。

 では、これからどうなるのか。2008年前半までは北京オリンピックによる需要拡大が見込めるし、米マイクロソフトの新OS(基本ソフト)である「Windows Vista」によるパソコンの買い替え需要が立ち上がるだろうから、それなりの活況を呈するだろう。しかし、その後にはハイテクサイクルの“谷間”が待ち構えている。最終製品への需要が落ち着くうえに、ここ数年の大型設備投資で半導体メモリーも液晶パネルも供給過剰に陥ることはまず間違いないからだ。

“ウィンテル体制”は終焉の時を迎え、“その次”は?

 ここまでは規定路線通りの読みである。問題は、この谷間をどうやって這い上がるかである。

 1990年代前半のバブル崩壊直後には、インターネットの普及と歩調を合わせたパソコン市場の高成長が救世主になった。97年のアジア通貨危機による不況期にはインターネットや携帯電話が急速に普及したし、フラッシュメモリーという新しい“玉”も登場した。そして、2001年のIT(情報技術)バブル崩壊後には、前述した新三種の神器がデジタル市場を底支えしたのである。

 しかし、今回は電機業界に救いの手を差し伸べる製品やアプリケーションが何かという点が全く見えないのである。

 昨年10月に半導体業界のアナリストを集めたパネル討論会で司会をした時、この問題意識を最前線のアナリストにぶつけてみたが、ある程度の市場に育っているカーエレクトロニクス分野以外では、ロボット、医療など想定の範囲内のアイデアしか出てこなかった。しかも、どうもインパクトが弱い。かつての液晶産業のように業界が一致団結して盛り上げていこうというような気迫が感じられなかった。

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