• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「小売の女王」起用で復活したイエーガー

2007年1月31日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

ロンドン・リージェントストリートにある店舗

 皇太子妃雅子さまが外務省勤務時代に愛用していたことで知られる英国のブランド、イエーガー。創業1883年の老舗だが、ご多分に漏れず1990年代以降は、「古臭い」イメージで、業績が低迷していた。ところがここに来て業績が急上昇、復活が著しい。老舗ブランドに何が起こったのか。

 事の起こりは2004年。現在のオーナーであるハロルド・ティルマン氏が、とある人物をCEO(最高経営責任者)としてスカウトした。その人物とは大手百貨店、デブナムスの社長だったベリンダ・アール氏である。赤字続きの業績低迷に業を煮やしたティルマン氏は、2000年に39歳という小売業界の中で最も若くして経営トップに上り詰め、女性経営者として脚光を浴びていたアール氏に再建を託したのだ。

社長のベリンダ・アール氏

 「小売の女王」--。ティルマン氏がこう呼ぶだけに、アール氏が率いてからのイエーガーの復活は劇的だ。2005年度は売上高が5600万ポンド(約128億円)に対して利益は前期比97%増の170万ポンド(約4億円)。2006年度も売上高は19%増で、既存店ベースでも8%増を達成している。一昨年は、7月7日にロンドンで同時多発爆弾テロが起き、小売業界の多くが売り上げを減らした中だけに、その好調ぶりは突出している。

売れ筋揃え、機会損失減らすための投資を実行

 もっとも、アール氏が手がけた経営改革はそれほど奇抜なものではない。正攻法と言ってもいいだろう。

 「2004年からの2年間は、自分たちのブランドのあり方、価値の再定義に奔走した」とアール氏が振り返る改革の中身は、要は消費者に「売れる」商品を揃え、売れ筋を絶やさないようにIT(情報技術)を駆使したサプライチェーン・マネジメントを導入する、というものだった。

 例えば服飾では、「古臭い」イメージを払拭するために、流行に即した商品ラインアップを揃え、手ごろな値段で提供する。そのためにロンドンの目抜き通り、リージェントストリートの旗艦店を150万ポンド(約3億5000万円)かけて抜本的に改装した。

 アール氏によれば、「IT投資などを含め、こうした改革費用は470万ポンド(約11億円)に上った」という。さらに商品群を、利益率の高いバッグ、靴、宝飾品にまで拡充、利益のかさ上げに成功した。

 業績急回復の勢いを駆ってイエーガーは今、積極的な拡大策に転じている。

「「欧州ブランドビジネスの舞台裏」」のバックナンバー

一覧

「「小売の女王」起用で復活したイエーガー」の著者

田村 俊一

田村 俊一(たむら・しゅんいち)

日経ビジネス編集長

1989年日経BP社に入社。日経リゾートを経て1993年から日経ビジネス編集部。日経新聞経済部、日経ビジネス・ロンドン特派員、日経ビジネス副編集長、日経新聞産業部次長を経て2014年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

テスラのような会社と一緒にできないのなら、パナソニックはイノベーションを起こせないだろう。

津賀 一宏 パナソニック社長