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人の上に立つとは、人に仕えること

1冊の本から学んだ本当のリーダーシップの姿

  • 神谷 秀樹

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2007年2月26日(月)

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 企業全体にしろ、自分が所管する部門であるにしろ、経営を担う立場の人に求められる重要な要素は「リーダーシップ」である。米国の学校では一般に、幼い時から世の中のリーダーになるよう、子供たちは教育される。私も自分の会社を創設し、それを牽引する立場になり、常にリーダーシップの取り方については考えてきた。

 これまで私はリーダーシップといえば「率先垂範」、ビジョンを示し、人を引き付け、「自分についてこい」というもののようにとらえていた。私以外にも、そのように考えている方も多いかもしれない。

衝撃を受けた1冊の本

 キアーラ・フルゴーニの著書『アッシジのフランチェスコ』(日本語版は白水社から発売)は、13世紀にイタリアに誕生した聖人フランチェスコの生涯を描いた伝記だ。この本を読んで、私は「リーダーシップ」を発揮する方法は、ほかにもあるのではないかと考えるようになった。

 著書に紹介されているのは、主人公フランチェスコが修道院で発揮したリーダーシップである。本ではフランチェスコがよく引用した1文について書かれていた。それを読んで私は大きな衝撃を受けた。

 「一番先になりたい者は、すべての人の最後となり、すべての人に仕える者になりなさい」(『マルコによる福音書』9章35節)

 そしてフランチェスコ自身もその教えに倣い修道会の会則の中に、「兄弟たちは誰も修道院長と呼ばれてはならない。誰もただ単に小さき兄弟と呼ばれるべきである。そして、ひとりの者は別の者の足を洗ってやらなければならない」という規定を設けたという。 

皆同じ肩書き

 私の経営するロバーツ・ミタニでは、メンバーの間で上下関係というものがない。私を含めてすべてのバンカーのタイトルは共通して「マネージング・ディレクター」である。当社のオーナーは私とブルース・ロバーツの2人であり、後のメンバーは当社と契約しているインデペンデント・コントラクター(独立自営業者)という立場である。

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