「イノベーションで切り拓く新市場」

ゆとり教育で学力が向上した
〜逆風を追い風に変えた京都の教育改革

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2007年3月30日(金)

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この記事は、テキストと動画の組み合わせで多角的にお届けします。動画は、京都市の教育改革にかかわったキーパーソンへのインタビューを収録した約13分間の「スペシャル番組」です。テキスト記事と併せて、ぜひ動画をご覧ください。 (日経ビジネスオンライン)

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 「ゆとり教育」は本当に間違っていたのだろうか。

 いわゆるゆとり教育が本格的に導入されたのは、2002年から(高校は2003年から)である。それまでの「詰め込み教育」への反省から、国語、算数、社会といった教科学習の時間が約3割削減され、その代わりに「総合的な学習(総合学習)の時間」が設けられた。同時に学校は週5日制となった。

 総合学習は、体験型の授業を通して、子供たちに「自ら学び、自ら考え、解決する力や、学び方、ものの考え方などを身につけさせる」ことを目標としている。文部科学省がカリキュラムを設けることはせず、どんな授業を行うかは、各地域の教育委員会や学校に委ねられた。

 だが、その施策は、教育現場に大きな混乱を招いた。生徒が自分で考える力を身につけられる授業を、いきなり独自に始めよと言われても、簡単に対応できるものではない。結果的に学校や先生の負担は増し、何よりも教科学習時間の削減が学力の低下を招いているという批判の声がうずまいた。そうした声を受けて、2005年、中山成彬文部科学大臣は「ゆとり教育の理念は間違っていなかった」としながらも、総合学習の時間を削減して授業時間を再検討する方針を示した。ゆとり教育の見直しを宣言したのである。

遠回りの授業で大学合格者が急増

 しかし、ゆとり教育を実践し、子供たちの学力を高めている地域、学校も少なくない。京都市もそんな地方自治体の1つである。京都市の教育委員会は、次から次へと画期的な施策を打ち出し、全国の教育関係者から一目置かれている。

 例えば京都市が着手した先駆的な試みとして、次のような施策がある。市の独自予算で小学校1〜2年生に35人学級を導入、外部評価を含む「学校評価システム」を全校に導入、教員の能力や実績を処遇に反映させる「教員評価システム」を導入、市内の全公立学校の普通教室にクーラーを導入、中学校と保育園、老人デイサービスセンターの複合施設「御池創生館」を設立、障害のある子供たちの就職を企業と共同で支援する「職業学科」を養護学校に初めて設置…。

 中でも京都市の教育改革を一躍全国に知らしめた出来事がある。2002年の、いわゆる「堀川の奇跡」だ。前年度はたった6人だった京都市立堀川高校の国公立大学現役合格者が、2002年にいきなり106人になったのだ。京都大学にも6人が合格した。

 堀川高校は京都市における高校改革のパイロット校と位置づけられ、3年前の1999年に大がかりな高校改革に着手した。生まれ変わった高校の第1期生として入学した生徒の中から、106人の現役合格者が誕生したのだ。

 最大の改革は、「人間探究科」と「自然探究科」という新しい専門学科を設置したことだ。これらの学科の根幹を成すのが、「探究基礎」と呼ばれる授業。論理の把握と構築の方法、論文を読み込む方法、実験データの処理方法などを1年の時から学び、最終的には自ら研究テーマを設定し、研究発表を行うというもの。

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イノベーション。それは企業にとって常に挑戦し続けなければならない課題だ。新製品に対するイノベーションもあるだろうし、企業の構造を変えるためにビジネスモデルのイノベーションもある。さらには、社員を活性化させるための人事・組織のイノベーションも考えられる。このコラムでは、新しいイノベーションに取り組む企業が挑戦する姿をリポートしていく。

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