• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

一つ屋根の下の“大部屋経営”
見せて聞かせて社員力を結集

再春館製薬所

  • 水野 博泰

バックナンバー

2007年4月11日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

「職場」とは、人が集い、力を合わせ、価値を生み出す“工場”である。やる気がみなぎるオフィスは、机を並べるだけでは作れない。
職場革新なくして日本的経営の進化なし――。
再春館製薬所のユニークな試みから、そのヒントを探る。

(日経ビジネス オンライン副編集長=水野 博泰)


 東に阿蘇の外輪山、西に熊本市街、晴れた日には島原湾越しに雲仙普賢岳を一望する小高い丘。その頂に、基礎化粧品「ドモホルンリンクル」や漢方薬などの通信販売を生業とする再春館製薬所の新本社社屋がある。

新社屋のオフィスフロア。壁や仕切りのない広々とした空間が広がる。どこにいてもフロア全体を見渡せる“見える”オフィスである (写真:白川 湧、以下同)

 最大で1200人が入ることができる広々とした空間には、見渡す限り、部門を区切る壁や仕切りがない。高い天井は枝を広げた樹木のような3本の柱で支えられているので、太い柱で視界が遮られることもない。どこにいてもフロア全体を見渡せる“見える”オフィスなのだ。熊本市内にあった旧本社が手狭になったため、この1月、生産工場のあるこの丘に引っ越してきた。

 屋台骨であるテレマーケティング部隊が大勢を占めているので、女性の姿が目立つが、実は、経営企画、人事、広報、総務、経理といった管理部門、さらに研究開発部門など、隣接する工場の部隊を除く同社のあらゆる機能と社員が、文字通り、一つ屋根の下に同居している。

 「ドンッ」。フロアの中心にある太鼓が鳴った。これは、何かを伝えたい時、すぐに席を離れられる者を集めるための合図だ。20人ぐらいがさっと集まってくる。その日退職するというコミュニケーター(電話オペレーター)を真ん中にたちどころに人の輪ができた。「皆さんのおかげで本当にいい仕事をさせていただいて…」。涙、花束、拍手、そして再び日常業務へ。

丘の上に立つ再春館製薬所の新本社(写真:白川 湧、以下同)

丘の上に立つ再春館製薬所の新本社

 その一連の様子は、集まることができなかった者たちの目にも映り、耳に残る。部門責任者による朝礼をはじめとして、このオフィスのあちらこちらで1日に何度も大小のミーティングが開かれる。誰かが上司に叱られる様子、逆に褒められている様も“丸見え”“丸聞こえ”である。周囲にいる者は、それによって自分への戒めや励みにする。ここでは、あらゆることを隠さない。すべてが見えてしまうのだから隠しようがない。

 この鉄則は、経営の執行にも貫かれている。新社屋には“社長室”も“役員フロア”もない。コミュニケーターたちに寄り添うように置かれた大きなテーブル。それがこの会社の“役員室”なのである。テーブルの端が西川正明社長の指定席だが、そう言われなければ、それが社長席だと分かる人はまずいないだろう。

コメント0

「新日本的経営の姿」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授