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職人技を超えてしまった食品ロボット

コバードの「マジックハンド」、包む技術で世界市場へ

  • 鶴岡 弘之

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2007年4月27日(金)

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この記事は、テキストと動画の組み合わせで多角的にお届けします。動画は、コバードの小林社長へのインタビューや機械の動きなどを収録した約8分間の「スペシャル番組」です。テキスト記事と併せて、ぜひ動画をご覧ください。

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動画再生

 福井に食品業界の発明王がいる。
 食品機械メーカー、コバード(福井県坂井市)の小林将男社長である。

 コバードは従業員が100人程度の小さな会社だ。しかし他社には決して作れない独自の機械を次々と開発して、世界の市場を切り開いている。

 小林社長が発明し、2003年に発売した「マジックハンド」という機械がある。これは食品製造プロセスのイノベーションとも言える画期的な機械だ。

 マジックハンドは、発酵生地の中に具材を包み込んでアンパン、ドーナツ、中華まんじゅうなどを作る「包あん機」と呼ばれる機械である。従来の包あん機は、次のような仕組みだった。まず、生地を円筒状にしてその中心に具材を詰め、棒状態の材料を作る。その材料を機械に通して切断し、切断面を丸める。

図版

コバードの小林将男社長

 機械化することで職人の手間は大きく減らせるのだが、この方法にはいくつかの問題があった。まず、生地が傷められ、焼く時に大きく膨らまない。また切断後の形が悪く、形を整える手間がかかっていた。そのため小さなお菓子やパンならよいのだが、ある程度の大きさになると手包みに頼らざるを得なかった。大手製パンメーカーでも、アンパンは手包みで作るのが一般的だった。手包みと同様の品質で、安定的に生産できる包あん機。食品メーカーはそんな機械を待ち望んでいた。

図版

「マジックハンド」の成形部分。中央の生地の上に具材を落とし、包み込む

 これを世界で初めて実現したのが、マジックハンドだ。小林社長は、薄く広げた生地の中央に具材を落とし、人の手のように包み込む方法を発明した。マジックハンドは生地を痛めずに、瞬時に丸く包むことができる。出来上がった食品の品質は、手包みに決して引けを取らない。マジックハンドのテストを行った京都の老舗ベーカリー、志津屋本社製パン部の鳥居肇次長は、「我々の職人が手で作るのと同等以上のレベルを実現できている」と性能を高く評価する。

もはや人の手を超えている

 工場における省人化、効率化の効果は言うまでもない。マジックハンドの導入によって数十人で行っていたパン作り、お菓子作りの作業が、数人以下の見張り担当者だけで行えるようになる。生産性は5~10倍にまで高められる。

コメント7件コメント/レビュー

私は機械設計者の端くれですが、機械を売ってしばらくすると機械がスムーズに動かないとクレームをつけられ、図面を見せろから始まって、機械を複製するための一切の資料を要求されました。結局、リピートのオーダーは有りませんでした。と言う話を聞いたことがあります。     <最近は隣国の食品メーカーが機械のテストに訪れる>とのことですが、盗用されないか心配です。 この記事の挿絵を見ますとメーカーさんは国内の特許出願をされているようですが、海外出願も含めて隣国の盗用をどう防がれるお積りか、続編を期待したいと思います。   (2007/04/30)

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いただいたコメント

私は機械設計者の端くれですが、機械を売ってしばらくすると機械がスムーズに動かないとクレームをつけられ、図面を見せろから始まって、機械を複製するための一切の資料を要求されました。結局、リピートのオーダーは有りませんでした。と言う話を聞いたことがあります。     <最近は隣国の食品メーカーが機械のテストに訪れる>とのことですが、盗用されないか心配です。 この記事の挿絵を見ますとメーカーさんは国内の特許出願をされているようですが、海外出願も含めて隣国の盗用をどう防がれるお積りか、続編を期待したいと思います。   (2007/04/30)

このような謙虚で真摯で努力家こそが(宮田のような人間でではなく)、日本の技術力を末端で支えていることに改めて感動しました。(2007/04/30)

宮田教授の話とは確かに対照的だ。私は此方の記事の方が良いと思います。完璧な人間などまず居ない。想定外の問題により失敗する事はよくある。かといって無限の可能性を想定する事は不可能だ(フレーム問題というらしいですな)。考えすぎて動けないのも愚かなので、実験をするのだ。そこで結果から仮説を立て、検証し、目的に近づける。実に科学的手法だ。その意味で宮田教授の記事はその立場からしても首をかしげたくなる。・目的を見失わない事、・PDCAではないが、学習して次に繋げる事、これらが出来ないのであれば失敗はそれこそ無駄である。失敗は成功の母、これは失敗を糧に出来ない者には当てはまらないだけの事。(2007/04/28)

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