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「人を基軸に」で13期連続増益
研修、イベント、日常業務…あらゆる機会が人を育てる場

ダイキン工業

2007年5月31日(木)

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人材の力を最大限に発揮する「人を基軸に置いた経営」を標榜するダイキン工業。
研修や日常業務はもちろん、会社の事業と無縁なイベントまで、あらゆる機会を社員を育てる場として位置づけている。
皆が意見を出し合い、リーダーが「衆議独裁」する風土はそこから生まれている。

 2007年3月期、13期連続増益と7期連続最高益を達成したダイキン工業。昨年、米空調大手マッケイ・インターナショナルを傘下に持つOYLインダストリーズ(マレーシア)を買収し、米キャリアに次ぐ世界2位の空調メーカーの座を確保した。

 グループ従業員数は約3万3000人に達し、そのうち海外が約7割を占めるなど、人材のグローバル化も進んでいる。井上礼之会長兼CEO(最高経営責任者)はこれまで掲げてきた「人を基軸に置いた経営」を、「空調世界一」を達成する原動力としてグローバルに拡大することを狙っている。

 人を基軸に置いた経営の根底に流れるのは、「企業の競争力の源泉は人。働く一人ひとりの成長の総和が企業の発展の基盤となる」という価値観だ。人事を統括する十河政則常務は「ごく普通の人が意欲と納得感を持って最大限の力を発揮する組織を目指している」と説明する。

 幹部候補から一般社員まで、人材の育成もこの経営理念に基づいて実行している。日常業務から社員研修、本業とは無縁な女子プロゴルフトーナメントの運営に至るまで、あらゆる機会を社員の成長を促すための一種の“道場”ととらえている。

幹部研修の卒業試験は新人研修

 役職や年次などにかかわらず、人材の力を最大限に発揮させる前提となるのが、「フラット&スピードの経営」だ。あらゆるメンバーが情報を共有し、自由に意見を出し合う侃々諤々の議論を重ねたうえで、最後はリーダーが「衆議独裁」で意思決定する。その後は、メンバーが一致団結して目標に向かう。トップダウン型とも、ボトムアップ型とも違う意思決定プロセスによって、全員の納得性を高め、実行スピードを上げることを狙っている。

納得性と実行スピードを高める

 リーダーには、活発な議論を促すと同時に、最終的に自分が責任を持って決断する勇気と、仮に反対していたメンバーがいたとしても、一丸となって目標に向かわせる能力が問われる。そんなリーダーシップを身につけた人材を育てるため、ダイキンは2004年から、「経営幹部塾」と名づけた研修プログラムを実施している。これまでの受講生は延べ100人強、過去の受講生からは既に執行役員も輩出している。

 40歳前後の社員から、経営幹部候補を毎年40人程度選抜し、「経営理念・哲学」「知恵・実践」「知識・スキル」の3つのテーマに沿って1年間、定期的に研修を行う。経営陣とのディスカッションのほか、社外から学者や優良企業の経営者などを招いての講演会の開催や、MBA(経営学修士)講座なども実施している。

 経営幹部塾ではこうした一般的な幹部研修に見られる「座学」だけでなく、ユニークなプログラムも盛り込まれている。研修の最後、いわば“卒業試験”の舞台が、新人の合宿研修となっているのだ。「自分のリーダーシップがどれほどのものか、新人合宿で試してこい、と命じている」。十河常務はこう説明する。

 「人を基軸に置いた経営」「フラット&スピードの経営」とはどういうものなのか――。新入社員が入社後すぐに参加する5泊6日の「鳥取合宿研修」は、社会人に必要な知識やスキルを教えるのが主眼ではない。ダイキンの経営哲学を体に染み込むまで理解させることを最大の目的としている。その“教師役”を幹部候補生に任せているのだ。

意思決定を行うリーダーに求める行動原理

  1. 議論を通じて納得性を醸成し、決断すること
  2. 仮に最後まで反対する人がいても、意思決定後は目標達成にベクトルを合わせて実行させること
  3. 「6分の理」があれば決断する勇気
  4. 先を読む先見性・洞察力
  5. 走りながら考え、必要に応じて軌道修正できる「機転」や臨機応変に方向転換できる「柔軟さ」

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「「人を基軸に」で13期連続増益
研修、イベント、日常業務…あらゆる機会が人を育てる場」の著者

西頭 恒明

西頭 恒明(にしとう・つねあき)

日経ビジネス副編集長

1989年4月日経BP社入社。「日経イベント」を経て、96年8月「日経ビジネス」編集部に異動。2008年10月日経ビジネス副編集長。2009年1月日経情報ストラテジー編集長。2012年1月より現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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