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日本の社長はつらいよ

2007年6月7日(木)

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 社長による謝罪の記者会見がすっかり定番となりました。「申し訳ございません!」と言いながら深々と頭を下げ、この瞬間を待っていたカメラが一斉に激しく閃光を焚きます。

 時折、怒鳴るような質問を記者から浴びせられる中、「謝罪会見」を行うトップたちはひたすら無表情に謝ります。まるで中国の文化大革命のやり方に見えます。

 日本の社長はますますうまみがなくなりました。昔はお輿の上に座って担がれていれば済んだのですが、今はそういかなくなりました。彼らは世界の同僚と比較して最低レベルの年収をもらっているのにリスクだけが急速に増えているのです。

代表は社員の自己責任を代表できない

 放送局の数万人いる社員の中に、放火犯がいました。職場を離れた後の個人犯行なのにニュースには社名ばかりが強調され、社長が謝罪することになりました。社員の個人犯罪に社長が謝罪しなければならないというならば、なぜオウム真理教の犯罪に総理大臣が謝罪しないのでしょうか。もちろん政教分離や宗教の自由の原則を鑑みると、首相が謝罪する筋合いはありませんが。

 部下の不祥事や商品の不都合があると社長の給料はよく減給されます。半分にした直後に、また半分にするケースもあります。しかし、よいことがある時に社長の年収は倍になることがありません。社長は減点主義で評価される商売です。これは一見組織のトップが責任を取っているように見えますが、そこに個人の不在、責任の不在が隠れている場合が多いのです。

 トップが責任を取ることは紛れも無く正しい姿勢です。しかし、それはあくまでもトップとしての組織を代表して責任を取るという意味です。トップの個人責任と社員の個人責任は個人に属するもので互いに代表できるものではないはずです。

 組織として明確な業務ルールをもって禁止していることなのに、社員が個人の出世や業績の目的でそれを無視して不祥事を起こした場合、その社員に責任があります。明らかに社員の個人犯罪なのにトップが当たり前のように謝罪し、民衆もそれが当たり前だと思うところに問題があるのです。これは幼稚園で悪いことをした子供のために親が謝って回るのと同じことです。

 これこそ大人になれない、自己責任を取らない社員を増やしている原因です。

浸透する社会主義発想

 回転ドアに挟まれて子供がなくなった事件を覚えている方も多いと思いますが、あの事件後には日本中の回転ドアが止まりました。エスカレーターも階段も横断歩道も、気をつけないとどこにでも危険が潜んでいます。事故が起きるたびに全部止めることになるのでしょうか。

コメント90件コメント/レビュー

社長の資格のない人が社長のモチベーションを語っているコメントが目立ちますね。現実のシャチョウさんにいろんな人がいるのは当然ですが 良い社長は最後には滅私奉公。自分の努力が社会に貢献し、評価される事に喜びを見出すのではないでしょうか。役得(つまり自分だけの利益)を期待している社長には私はついていきたくありません。(例外はあるでしょうが)アメリカだってフォーチュンtop100に出てくる良い社長さんにそんな人は居ないと私は思います。その意味で、これまで協力してくれた価値観共有者・戦友である社員を見捨てて?儲かっている会社を売ってしまった宋さんの社長観を是非聞きたいと思います。(2007/06/13)

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社長の資格のない人が社長のモチベーションを語っているコメントが目立ちますね。現実のシャチョウさんにいろんな人がいるのは当然ですが 良い社長は最後には滅私奉公。自分の努力が社会に貢献し、評価される事に喜びを見出すのではないでしょうか。役得(つまり自分だけの利益)を期待している社長には私はついていきたくありません。(例外はあるでしょうが)アメリカだってフォーチュンtop100に出てくる良い社長さんにそんな人は居ないと私は思います。その意味で、これまで協力してくれた価値観共有者・戦友である社員を見捨てて?儲かっている会社を売ってしまった宋さんの社長観を是非聞きたいと思います。(2007/06/13)

ああ、いつもの謝罪が始まった。でも、本当に心から謝っているのかなと何時も疑っていました。言われてみると宋さんの言うとうりだと脱帽です。(2007/06/12)

「英雄色を好む」ではありませんが、「役得」というものが以前の日本ではもっと認められていたと思います。接待先で受ける歓待、「社長」「先生」などと呼ばれる生活、社用車や公用車のちょっとしたグレードアップ。白人的フェアネスで測れば公私混同ですが、東洋においては金銭的報酬を補って余りある自尊心の養分になっていたと思います。なにも社長に限らず、平社員やパートでも、従業員割引で安い買い物ができれば少々の給料の低さには耐えられました。役得か、絶大な報酬か。どちらも無くなれば、誰もノーブレス・オブリージュ、高貴な重責など引き受けたりはしなくなるでしょう。日本の「庶民」は、もっと人をおだてて使う賢さを身に着けたほうがいいかもしれないと感じました。(2007/06/11)

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