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抗体医薬で難病に挑むバイオベンチャー、免疫生物研究所

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2007年6月13日(水)

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 病原菌などが体内に侵入すると、生体はそれに反応して「抗体」と呼ばれる物質を作る。細菌などから生物の身体を守り、免疫を作り出す重要な働きをしているのがこの抗体だ。免疫生物研究所はこれに着目し、様々な種類の抗体やこれを使った医学研究用の試薬などの生産と販売を行っている。

 近年では、抗体を使った画期的な新薬研究も進んでおり、同社もこの分野に注力している。現在、その成果が出始めており、今後の事業発展への期待も高い。2007年3月、大阪証券取引所ヘラクレス市場に上場した。

人間の身体を守る抗体を医薬品に利用

 抗体は、動物の血液に含まれるリンパ球のB細胞が、体内に侵入した細菌や毒素などの異物(抗原)を認識し、作り出すタンパク質だ。

図版

清藤 勉(せいとう・つとむ)社長
1944年青森生まれ。64年9月、国立がんセンター研究所病理学部技官。75年4月、 新潟大学医学部第1病理学教室技官。78年9月、株式会社日本抗体研究所入社。82年9月、免疫生物研究所を設立し代表取締役社長に就任
(写真:乾芳江)

 例えば、ある病原菌が体内に侵入してそれに対する抗体ができると、次に同じ病原菌が入ってきた場合には、これと結合して弱毒化したり排除したりする働きをする。また、B細胞は抗原ごとに異なった抗体を作り出し、その抗体は対応する抗原しか認識しないという性質を持つ。

 そこでこの働きや性質を利用して、特定の細菌やガン細胞などを効率的に発見する診断薬や、病巣だけを確実に攻撃する抗体医薬の開発が進められている。これまでの医療技術では難しかった病気の早期発見や難病の治療が可能になると期待されているのだ。

 こうした研究はもっぱら海外で先行していたが、免疫生物研究所は日本でいち早く抗体の作製や試薬の開発などに乗り出した。その先見性によってベンチャーキャピタルなどから注目を集め、日本有数のバイオベンチャー企業となったのである。

 近年は世界の医学会が注目する抗体医薬の分野に進出し、関節リウマチ治療薬の開発などで成果を上げている。創業者の清藤勉社長は「現在も様々な難病やガンなどに苦しむ人は多く、抗体医薬には大きな期待が寄せられている。我が社にはこれまでの事業で蓄積した抗体とその作製技術を持つ強みがある」と自信をのぞかせる。

否定された抗体開発で起業を決断

 清藤社長が起業を目指したきっかけは、抗体研究の会社に勤めていたサラリーマン時代に、1本の論文を読んだことだった。それは「モノクローナル抗体」とその製造方法について書かれたものだった。

 抗体は、病原菌などの抗原を動物に注射して作製する。一般的に病原菌には、生体の中で抗原として認識される個所が無数にある。このため、1種類の病原菌から作られる抗体も、非常に多くの種類が混在したものになる。これは「ポリクローナル抗体」と呼ばれ、蛇の毒を消す血清や病原菌に対する免疫力をつけるワクチン作りに利用されている。

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