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日本的横並び嫌い新業態へ

健康求めて「水」で大飛躍

  • 川嶋 諭

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2007年6月22日(金)

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 「富山の薬売り」で有名な富山県は、現在でも医薬産業が盛んだ。ここに日本的な横並び体質を嫌がって製薬業をあきらめ、日本で初めてかそれに近い新規事業を次々と始めて成長しているユニークな企業がある。

 機能性入浴剤や化粧品、ミネラルウォーターを主力商品としている五洲薬品(富山市)である。

 社長は藤井良三氏、90歳。恐らく日本の現役社長としては最高齢に近いのではないか。その藤井社長は第2次世界大戦前に上海に渡り、旧日本軍向けに医薬品を製造して販売していた。

富山に100社以上の医薬品メーカーで足洗う

 戦後、富山県に戻って製薬メーカーを始めたが、100社以上のメーカーが富山県に誕生し、同じような製品を作り始めたのを見て、「皆と同じものを作っていても意味がない」と、きっぱりと医薬品から足を洗ってしまった。

 とはいえ、全く別の産業に転進するのは難しい。「病気になってから治すのではなく、病気にならないように予防するための商品を開発しようと考えたようです」と、息子で副社長の藤井侃氏は言う。

 1955年、入浴で疲れを効率良く取ってもらおうと考え、入浴剤の「桃源」を発売した。今でこそ入浴剤を製造するメーカーと入浴剤の種類は多いが、当時はほとんど市場がなかった。その海のものとも山のものとも分からない市場に乾坤一擲の勝負をかけたのだった。

 結果は、市場に火をつけた。現在でも同社の主力製品になっている。もちろん、当時に比べればライバルが増え様々な商品が売り出されるようになったため、入浴剤の草分け的メーカーである五洲薬品でも、様々な商品を売り出している。

 例えば、日本各地の名湯を入浴剤にした「名湯旅行」や「温泉旅行」。さらにサウナ効果などの効用をうたった「お湯倶楽部」や森林浴の効用をうたった「森のいぶき」など。

香りや色、効能を自分で選べるオーダーメード入浴剤

 最近では、日本で初めてインターネットを利用したオーダーメードの入浴剤も発売している。色や香り、効能などを一つひとつ選択して自分だけの入浴剤が作れるというもの。

 ただし、「まだ認知度が低いのか、また入浴剤をネットで買う習慣がないからか、オーダーメード入浴剤の売れ行きはいま一つ。ネット販売がもう少し一般的になるまで時間が必要かもしれません」と藤井副社長は残念そうに話す。

 ミネラルウォーターでも草分けメーカーの1社だ。1977年にミネラルウォーターを発売した。「当時、水のマーケットは全体で年間100億円程度だったと思います。現在は1300億とか1400億円と言われるので、全くの新市場に飛び出たという状況でした」と藤井副社長は言う。

 まだ、ペットボトルの水を買うという習慣が日本ではほとんどない時代に、ミネラルウォーターに打って出たのは、社長が戦争中に水の大切さを嫌と言うほど味わったからだという。

 かつて上海で藤井社長は水にあたり生死を一時さまよったことがあり、当時としては貴重だった蒸留水で奇跡的に助かった経験から、日本でも水道水以外の水を飲む習慣が必ず来ると判断したのだ。

OEM供給で水ビジネスが飛躍的に拡大、しかし…

 その狙いは、しばらくは的中しなかった。しかし、大手メーカーが参入するようになって火がつく。ミネラルウォーターの五洲薬品には大手からOEM(相手先ブランドによる製造)の要請が舞い込んだ。

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