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「群創力」がイノベーションを生む(前編)

2007年7月23日(月)

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 インターネットの普及に伴い、生活者の情報武装化がここ数年、急速に進展している。日本のマスコミにも取り上げられたが、2006年の夏にカナダの一青年が、1個のペーパークリップから物々交換を始めて、最後に一軒家を手に入れたというニュースが世界中を駆け巡った。この現代版わらしべ長者の話は、近年の生活者のIT(情報技術)活用力を象徴するニュースと言える。

図版

図1●現代版わらしべ長者が行った物々交換の軌跡

 彼は自分のブログで、赤いペーパークリップを手始めとして物々交換をしていきたいと世界中に情報発信した。この結果、世界中から多数の提案が寄せられ、14回の物々交換を1年間にわたって行い、最終的に念願の一軒家を手に入れた。(図1)

 ここ2~3年で、生活者を取り巻く情報環境は劇的に変化している。ブロードバンドネットワークや携帯電話の普及により、想像を超える数の人と人がつながって、いつでも、どこでも、大量の情報を安くやり取りすることが可能になってきた。こうした情報環境の変化が、現代版わらしべ長者を生み出したと言えよう。

情報武装化した生活者の特徴

 カナダの青年の話はかなり極端な例と言えるが、情報武装化した生活者とはどのような人たちだろうか。野村総合研究所(NRI)では、インターネットの普及に伴う生活者市場の変化を分析するために、2006年11月に5000人の生活者に対してインターネット上のアンケートを実施した。この結果、情報武装化した生活者には3つの特徴があることが明らかになった。

図版

図2●ブログ・SNSの利用実態
20~60歳の5000人(回収ベース)の男女を対象にインターネット上でアンケートを実施した(出所:インターネットの利用に関するアンケート、2006年11月にNRIが実施)

 第1の特徴は、個人が世界中の人たちに情報を発信し始めたという点である。ブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を現在利用している人、あるいは使いたい人は、インターネットを活用している人の40%弱にまで増えている(図2)。従来、地球規模での情報発信は、通信社、放送会社、新聞社などの一部のメディア関連企業のみが可能だったが、現在は多数の人が発信し、かつそれが受け手まで届くようになった。

 第2に、生活者が商品やサービスを買うに当たって、企業以外から発信された情報を重視し始めた。図3に示すように、ネット利用者の25~45%は、商品やサービスを購入するに当たって、企業以外の情報源を最も重視している。現代の生活者は、検索サイトを使って検索すれば、同じ商品を購入した他の生活者のコメントを、瞬時に手に入れることができる。またSNSやブログを使えば、多くの人から意見をもらうことも可能となっている。

図版

図3●生活者が購入時に最も参考にした情報の内訳
(出所:インターネットの利用に関するアンケート)、 (注)過去、当該商品を購入した人に限定

 そして第3に、ネットを活用する生活者は企業活動にも積極的に参加するようになってきた。後編でも述べるが、単に企業の提供する価値を消費するという立場ではなく、企業と一緒になって新しい価値を創造する活動に関与し始めてきたのである。

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