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ウェブ2.0と「おもてなしの心」

  • 奥原 剛,山中 浩之

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2007年7月13日(金)

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―― ネットの未来進行形というと、「集合知」や「Web2.0」という視点で語られることが多いですね。その代表例が、みんなが書き込んで中身を充実させていくウェブ百科事典の「Wikipedia」や、動画投稿サイトの「YouTube」。

白石 ええ。

―― このトレンドを受けて、「企業サイトは、サイト訪問者とのコミュニケーションを活性化しつつ、訪問者から声や知恵を集めて活用せよ」という流れがありますね。経営層がこの辺を理解しないと、時代に置いていかれる、そんな雰囲気も出てきました。

Jストリーム社長 白石 清氏

Jストリーム社長 白石 清氏 (写真:大槻 純一、以下同)

 確かに、ウェブサイトが、企業と顧客とのコミュニケーションを豊かにするということはその通りで、我々もそのお手伝いをしているわけです。マネジメント層がこういう考え方を理解しておくのは大事でしょうね。ですが、Web2.0の真の意味はひとまず置くとして、このいわゆる「Web2.0的な発想」には、企業側にとっては陥りやすい罠があります。

―― それは?

 ついリターン側に目を向けてしまうことです。「顧客から何かをもらう」ということに気をとられていると、おかしな方向へ行ってしまうと思うんです。

なんのためのWeb2.0か?

―― どういうことでしょう。

 例えば、企業が、携帯電話で撮影した動画の投稿を募集して、その中から優秀な投稿作品を広告に使うとか、集まった投稿作品をたくさん並べて宣伝に使うという試みがあります。国内でも大きな反響を呼んだ成功例もありますが、寄せられる作品のクオリティは当然プロのものとは異なりますし、そもそも投稿数自体が思うように伸びず、いまひとつ盛り上がらないことで悩む企業も多いようです。

 実際に、テレビCMの延長線でとらえてしまうと、“企業が望むような”広告に使える投稿作品というのは、ごくごく一部です。

―― 広告に使える素材を顧客からもらおうとしても、なかなかうまくいかないんですね。

 なぜうまくいかないのか。まず大前提として、ある程度のクオリティの動画を撮るには、やはり才能、力量、経験が必要です。テレビ同様にネットでも、かなり質の高い動画を流さないと、チープに見えてしまうのは事実です。それが、臨場感とか手作り感とか別の魅力につながることももちろんあるのですが。

 場所の提供まではいいとしても、訪れる人にとってのメリットは何か、例えば動画ならば、プロの作品を見るのとは違う、ある種、技術や経験の違いを補っても、見たり、投稿したりすることを楽しんでもらうにはどういう手があるか、そうしたことを予め考えておかないと、盛り上がりは期待しにくいんじゃないかと。

 そして、うまくいかないもっと大きな理由は、企業が、ネットを使ってお客様を「おもてなし」するよりも、お客様から何かをいただくことを主眼にしてしまっているからです。

 「広告に使える投稿を募集します」ということは、「みなさんで広告をつくってください」ということですよね。そもそも企業は、お客様をおもてなしする立場なのであって、お客様から、「堂々と」ものをもらう立場にはないでしょう。

―― 顧客からアイデアや成果物を吸い上げることが、技術的に容易になったがために、本末転倒してしまいがちになるのかもしれない。

 ここは、絶対に間違えていただきたくないのですが、お客様が自由に投稿できる場をWeb上につくって、そのコミュニティの中でお客様に楽しんでいただくことが目的なら、それは「おもてなし」です。私もまったく否定しませんし、上手にやっていらっしゃるところはすばらしい成果を上げている。

 しかし、場所を作る第一の目的が、そのコミュニティから情報を吸い上げたり、そのコミュニティを宣伝に使うことだとしたら、それは違うだろう、と思うわけです。

―― 「つまり、こういうことです」という例を挙げてもらえますか。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長