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2005年から風向きは変わった
~企業とウェブの新しい関係

  • 奥原 剛,山中 浩之

バックナンバー

2007年7月20日(金)

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―― 今回は、ウェブでの動画配信が当たり前になった時代に、企業はそれをどう自分のビジネスに結びつけるか、ということをお聞きしたいのですが。そもそも白石さん自身がその世界に可能性を見いだして、動画配信を手がけるこの会社(Jストリーム)の代表に就任されたわけですよね。簡単に経緯を教えていただけますか。

白石 はい。前回、SF小説や科学エッセイが好きで、脳の仕組みを勉強したくて、大学ではコンピュータ言語を専攻したことはお話ししましたよね。

―― ええ。そして大学卒業後、富士通に入社された。どんな仕事をなさってたんですか。

 最初の4年間ほどは、ネットワーク関係のOSをつくっていました。ベンチャー気質が色濃くあって、IBMに負けない信頼性の高い製品をつくるぞ、という気概にあふれていて、面白い会社でしたね。しかし、1980年代にIBMとの著作権紛争があって、新しい製品を設計したり、プログラムを書くことが、これまでのようにはできなくなってしまったんですよ。

―― 技術者なのに、物をつくれなくなった。その後ファックス事業に異動され、続いてリクルートへ。どういう動機だったんですか?

「すべてはデータになっていく」と気づく

Jストリーム社長 白石 清氏

Jストリーム社長 白石 清氏 (写真:大槻 純一、以下同)

 きっかけは移る1年ほど前になるんですが、リクルートがファックスネットワークシステムで新事業をやるという話を新聞や雑誌で読んで知ったんです。その時、一から始めるということは、この分野について技術もノウハウもゼロの状態から始めるわけで、「リクルートがなぜそんなことを」と、興味を引かれて。

 あとひとつ生意気を言うと、正直、ネットワークOSを4年やって、ファックスを3年やっていたので、ファックスのネットワークについてなら、自分よりできる人はいないだろう、という自負もありました。

―― で、リクルートに移って、その新システムの開発を…。

 いえ。もうシステムはできていて、一応サービスも動いていたんです。しかし、あまりに効率が悪くてトラブルが多いシステムだったので、実はいくら売っても黒字にならない、ということが分かった。なので、片っ端からシステムをつくり直していきました。3年経った頃には、結局、全部つくり直したことになりました。

―― 地道な仕事ですね。どうも、現在の社長業の白石さんからは、技術畑一筋のエンジニアとしての姿が、うまくイメージできないんですが…。

 いや、実は、企画が好きなエンジニアだったんですよ。富士通では、ファックスを単純な機械仕掛けから、ソフトウェアで動くようにつくり変える仕事をしていたのですが、これはつまりファックスの商品企画から携わっていた、ということなんです。技術者でしたが、この機械にどんな機能を持たせて、いくらで売るんだ、という部分から考えていました。

 そのうちに、新しい技術を使ってビジネスを企画するのが、面白くなっていって。富士通時代には、ファックスでコンビニとクリーニング店を結んで、洗濯物の受け渡しをするといった事業企画を立てたこともありました。

―― 企画から関わるというのは、リクルートに移ってからも?

 そうでしたね。ファックスの次は、ボイスメールやアンサーリングサービスなどのシステムの開発をやりながら、企画にも携わっていました。

―― そして、リクルートを辞めて、当時はネット動画配信専業だったJストリームの社長になった。どこに将来性を見いだしたんですか。

 レコードがCDに取って代わり始めたころから「ああ、すべてはデータになっていくんだな」という気づきはありました。そしてデータになるなら、それはメディアではなく、ネットワークで流れるだろう、と。そんな意識を漠然と持っていたのですが、リクルートの新ビジネスを探す中でお付き合いのあった会社の方から、ある日、電話があって、「Jストリームという新会社が社長を探しているんだが、やらないか」と。

―― 突然に。

 ええ。突然でしたが、ふたつ返事でお受けしました。データ配信分野は絶対これから面白いことになると思っていましたから。9月の中旬に電話をもらって、10月末で退社して、11月からもうJストリームで。

―― Jストリームの出資会社からは、どんなミッションを託されたんですか。

 ビジネスモデルをつくるところから始めてくれ、ということでした。

―― つまり、「動画をどうビジネスにするか」は、それを専業に立ち上げた会社にとってさえ、まだ見えていない時期だったんですね。

 ええ。動画配信のシステムもネットワークも売る体制もできている。だから、あとはどう売るかを考えてくれ、と。「インターネットで映像を流すのはこれから絶対に必要だよね」という確信をもとにJストリームは設立されたんですが、どうマーケットと結びつけるかまでは描けていなかった。

どうしたらネット動画が商売になるか

―― ネット動画の使い方、売り方を考えることそのものが、最初のミッション。

 当然ですが、ただ考えていたって答は出ないので、営業部長のような仕事をやりました。ネット動画のシステムやインフラを、いったいどういう企業に売りに行けばいいか? ということから始まって、1回営業したら1年、2年と使い続けてもらえるものってどんなものだろう? といったことを、社員と徹底的に話し合って、考えて、会社リストを集めて、自分で企業を1社1社まわって、「こういうシステムでこういうことができますよ」と提案営業を。

―― 企業をまわってみて、反応はどうでしたか? ネットで動画を使ってどうこうというと、やはり半信半疑の企業が多かったんでしょうか。

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